Lil Wayne / Tha Carter IV

Release Date / Aug. 29th 2011
カーターIV
現在のアメリカで最も影響力のあるラッパーの発売週セールスに注目が集まっているが、先月発売された最強コンビのJay-Z & Kanye Westの「Watch the Throne」の売上げを間違いなく追い抜くとされている注目の作品がいよいよリリースとなった。そして確実に言えるのはTha Carterシリーズにハズレ無し!本シリーズはこれまでにいずれもミリオン・セールスを記録しており、ウェイン自身も気合を入れて臨んでいる作品。アルバムからのファースト・シングル“6 Foot 7 Foot”は2010年の12月にリリースされ、その後ロングランヒットを記録。Tha Carter Ⅲで爆発的ヒットとなった“A Milli”を彷彿させるシンプルかつ衝撃的なトラックだ。また“6 Foot 7 Foot”ではゲスト・ラッパーにPeter Gunzの息子であるCory Gunzを迎え、世代を引き継ぐラップ・リレーに興味をそそられた。ウェイン自身もHot Boys時代のファンも含めるとティーンエイジャーから現在の30代前半までに熱烈なファンを抱えており、彼のラップ・マジックにとりつかれる崇拝人がこのアルバムを通じてウイルスのように感染していくことだろう。5月末にリリースされたサード・シングル“How to Love”にも注目したい。全米シングル・チャート最高5位を記録、彼にしては珍しくギターの弾き語りでラブ・ソングを歌うという意表を突かれ、2010年にリリースしたロック・アルバム「Rebirth」の時と同じように度肝を抜く行為!“How To Love”に引っかけた収録曲“How to Hate”はT-Painを迎え、個人的には一番のお気に入り曲となっている。Rick Rossのドスが効いたハードコアなトラック“John”は制作にJ.U.S.T.I.C.E. LeagueとPolow da Donが担当。John Legendがボーカルを務める“So Special”は子供にはあまり聞かせたくないリリックだが、曲の良さは譲れない素敵さ。その他にもDrakeを始め、Tech N9ne、Jadakissが参加。更にデラックス・エディションにはBruno Marsが歌う“Mirror”がサプライズ。個人的にはYoung Money集団からのゲストは?Nicki Minajは?という素朴な要望もあったが、ウェインの魂心作であることに間違いナシ。Best Rap Album of 2011

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