Jason Derulo / Nu King

Release Date / 160Feb. 2024

2015年にリリースした4thアルバム『Everything Is 4』から9年もの歳月が経過。その間、2021年に授かった第一子となる息子の名前を冠したスタジオアルバム『Nu King』を発表したのが、名実ともにトップシンガーとして君臨する Jason Deruloだ。確かに自身名義のアルバムとしては長い空白期間が空いてしまったが、シンガーソングライターとしての存在感は常にシーンに刻み続けてきた。例えば、2018年はロシアにて開催されたFIFAワールドカップをコカコーラ社とのタイアップソングとなる “Colors” で彩り、また2020年にはRepニュージーランドの Jawsh685 と競作した “Savage Love” を世界7カ国の音楽チャートで1位に送り込むなど、文字通りワールドワイドなレベルでトップを走り続けてきた訳だ。そんな Jason Derulo が子宝にも恵まれ、公私ともに絶頂期にある最中に自身の集大成と位置づけた今作が一体どんなアルバムになるのか非常に楽しみにしていたのだが、期待値を超える作品をドロップしてくるあたりは流石の一言である。

まずゴスペル調のコーラスで壮大な幕を開けるアルバムタイトル曲 “Nu King” から始まる今作はデビュー前からソングライターとして鳴らしてきた彼の歌唱力、そしてビートへのアプローチ力も思う存分に楽しむ事が出来る。中でも筆者的に気になったのは、エミネム曲でもお馴染みの女性シンガーDidoの大ヒット曲 “Thank You” を直球に引用した “When Love Sucks” , カナダの Tesher がプロデュースするレゲトン風味のトラックも優雅に乗りこなして魅せた “Jelebi Baby” , タイトル通り1曲の中でのトラックの緩急の変化でさえ掌握してしまう “Slow Low” , または Nicki Minaj に Ty Dolla $ign とのコンビネーションが抜群に格好いい “Swella” あたりだろうか?いやいや、やはり自身の心の声に語りかけるようなリリックが印象的なタイトル曲 “Nu King” も捨てがたい。

と言うか、流石に長い年月のスパンの末に発表したアルバムだったこともあり、収録曲の全27曲の全てがハイライトと捉えても問題は無いのではないだろうか?確かに非常にボリューム感がある作品なので内容を噛み砕く為にも 聴き手の体力が必要とされる作品なのだが、それだけの価値のあるアルバムでもある。そして結論として、これは傑作だ。

DJ YU-1

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