Nas / Magic 3

Release Date / 14 Sep. 2023

2020年から始まった Nas のスタジオアルバム『King’s Disease』シリーズ三部作の最終章の発表が昨年2022年の秋。そして、2021年にスタートしたスタジオアルバム『Magic』シリーズ三部作の最終章とも言える今作『Magic 3』が、つい先日となる9月14日にリリースされた。まぁ、これが情報量が多い事。まず、前作『Magic 2』の発表が僅か2ヶ月前の7月だった事にも驚かされるのだが、実は8月11日のヒップホップ50周年ライヴに続き、今作『Magic 3』を発表した9月14日は Nas の50歳の誕生日でもあるのだ。ここ数年間の Nas の精力的な活動量からしてヒップホップというカルチャーと、自身の生誕50年の区切りを重ね合わせて意識していたのだろうか? WU-TANG CLAN と共同開催中のライヴ〈N.Y. STATE of MIND TOUR〉で全米各地を巡りながらのレコーディングは並大抵の体力とメンタルでは無し得なかっただろう。そして、その内容もクソDOPE。圧倒的なスキルとリリシストぶりは今作でも保証されているのでヘッズの方々は御安心を。

まず、Nas 自身のデビュー作にして最高傑作の『Illmatic』に収録されているクラシック “Represent” のフックを引用した “Fever” から幕を開ける『Magic 3』は、またまた Hit-Boy が全曲プロデュースのアルバムとなっている。これで2020年の『King’s Disease』から数えて6作連続でのコンビネーションと相成った。(Nas は、もう他のトラックメイカーと組むつもりは無いのだろうか?) だからといった訳では無いだろうが、今作ではゲストのラッパーの参加は少なめ。と言うか “Never Die” に参加した Lil Wayne が今作での唯一のゲストアーティストだ。そして、この “Never Die” が今作『Magic 3』最大のキラーチューンと言えるだろう。MCとしては東の雄が Nas ならば、南の雄は Lil Wayne 。この水と油の様な2人が同曲で完全に交わったとは言えないかも知れないが、Smokey Robinson ネタのビートで何とか纏めてみせた Hit-Boy には拍手を送りたい。そう、言わずもがな Hit-Boy が手掛けるサンプリングの芸術性と Nas の蹴るヴァースの相性の良さは唯一無二なのである。(確かにこの2人の化学反応は何曲でも聴きたくなる中毒性があるのかも知れない。)

また、日本のヘッズにとっては、かつての来日中の夜を叙情的に表現した “Japanese Soul Bar” あたりも注目曲になるのでは、、、と言う訳で Nas と WU-TANG の合同ライヴ〈N.Y. STATE of MIND TOUR〉を是非とも日本で見たいものだ。この2組なら横浜アリーナクラスの箱だって複数箇所で完売に出来るでしょう? いやぁ、個人的な願望で恐縮だが本当に間近で見たいです(笑)

DJ YU-1

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