Ed Sheeran / Equals

記念すべき1stアルバム『 + 』でのデビューから丁度10年の節目を迎える2021年。このメモリアルな1年に新たなるスタジオアルバム『 = (イコールズ)』を発表したトップ・アーティストと言えば?そう、2010年代のUKシーンで最も成功を収めた男でもあるエド・シーランだ。

そんな彼が世界的なヒットを記録した前作『 ÷ 』を引っ提げたワールドツアー〈ディバイド・ツアー〉で所謂コンサート収益としては史上最高額(なんと7億7560万ドル!)の成功を収めた事は記憶に新しいが、実はこのツアー以降は自身の愛娘の誕生もあいまって表舞台から姿を消しており、今作の発表をサプライズに感じたリスナーも少なからずいた事だろう。だが、前作の発表からの4年という歳月の間も制作活動だけは止めなかったというだけあって、相当にグルーヴィなストックを溜め込んでいた事に間違いはなく・・・稀代のメロディメイカー = エド・シーランは2021年に入ると、我々に向けて華麗なるカムバックショウを魅せてくれたではないか!

まず6月に音楽シーンに向けての復帰作となるシングル “Bad Habits” を発表すると同曲はUKチャートにて6週連続で1位を獲得。ダンサブルな四つ打ちのビートに乗る彼のタイトなボーカルに思わず身体を揺らされたものだが、間髪入れずにK-POPシーンのスーパースター BTSとのコラボ曲 “Permission to Dance” までもヒットさせると、もう止まらない。彼らしさ全開のポップチューン “Shivers” 、MVの終盤では日本語での演技にも挑戦したユニークな一曲”Overpass Graffiti” 、また今は亡き友人のマイケル・グディンスキーに捧げた珠玉のバラード “Visiting Hours” をシングルカットする等、今作『 = 』への期待値が最大限に高まった所で遂にリリースとなった訳である。これは黙っていても売れるであろう事は容易に想像出来るが、ここでエド・シーランからファン達に向けて発信された面白い要望を一つ紹介したい。

なんでも今作『 = 』は収録された全ての曲で一つの作品となっているので、収録された一曲目から順番通りに聴いて欲しいそうである。いや、なんとも彼らしい拘りと言えるし、実際に順番通りに聴いてみて聴き手側を感服させてくるのだから恐れ入る。彼の言う通り、全14曲の素晴らしい物語だった。あ、ちなみに2周目からはシャッフルして聴いて良いそうです(笑)

DJ YU-1

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