Release Date / July 31 2012
2012年8月18日付けの全米アルバム総合チャートで218000枚のセールスを記録し見事に1位に輝いたが、これは2010年に発表した「Teflon Don」(全米アルバム・チャート2位)を除き、全5作品のリリースで4回目の1位となる。デフジャム傘下に設立した自身のレーベル“Maybach Music Group”も現在ノリにのっており、6月にリリースしたレーベルのコンピレーション作「Self Made Vol. 2」はRapチャート、R&B/Hip Hopチャート共に全米で1位を獲得した。そして称賛を贈りたいのはMaybach Music(メイバック・ミュージック)に参加したWaleの2011年作アルバム「Ambition」の大成功。リック・ロスの仕掛けた爆弾がヒップホップ界で爆発した何よりの証である。Meek Mill、French Montanaや移籍が話題となったOmarionなど、まだまだ多くのアーティストがレーベル内に控えミックステープをリリースする中、彼の忙しさが絶頂の中でリリースされた本作となった。1960年代の映画でリック・ロスが影響を受けただろうBud Spencerが演じた映画「God Forgives, I Don’t」(神は許してもオレは許さねー)から頂戴した表題だろうか?殺意さえ感じる彼なりのダークなユーモアを感じる。参加陣もいつもに増して華やかだが、お馴染J.U.S.T.I.C.E. Leagueを中心としたプロデューサーにPharrell WilliamsやCool & Dreといった古株が良いスパイス役となっている他、本作のリード・シングルでアッシャーを迎えた“Touch’N You”にはRico Loveが制作に携わっている。そして今回、リック特有のド重いトラックを披露しているのは「Self Made Vol. 1」で“Pacman” Vol. 2で“ Black Magic”を担当したYoung Shun、若手注目のプロデューサーである。歴代ヒップホップの力作となった、レジェンドDr DreとJay-Zが参加した“3 Kings”は“I’m So Grateful”というゴスペル曲を素晴らしい手法でサンプリングした曲。他にもWilson Pickettの“Shameless”をそのまんま使用した“Ashamed”や、個人的にシブく感じたのはJeffrey Osborne’sの “Baby”を美味しくサンプリングした“Ten Jesus Pieces”など、ヒップホップがますます楽しくなるサウンドの嵐。
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