Release Date / Oct. 28 2016
スウェーデン発の実力派シンガーソングライター、トーヴ・ローが約2年振り、自身2枚目となるスタジオ・アルバム「Lady Wood」を発表した。祖国スウェーデンだけでは無くUSシーンでもプラチナディスク獲得を誇り、華々しいデビューを飾ったトーヴ・ローだけに今作への期待値も間違いなく高い。現に「Lady Wood」リリース前に参加したニック・ジョナスの‘‘Close’’が全米チャート/UKチャート共にトップ20にランクイン。ニック・ジョナス名義の楽曲ながらも自身のアルバムに対しても好プロモーションとなった筈だ。
そんな好感触?の最中にリリースされた先行シングルが‘‘Cool Girl’’だ。トーヴ・ローの代表作と言えば、ほぼ無名に近かった時期にも関わらず、全米チャートを始めとした主要各国のチャートのほとんどでトップ10入りを果たした驚異の一曲‘‘Habits’’が挙がるだろう。残念ながら‘‘Cool Girl’’はセールス的にはその‘‘Habits’’程のインパクトは残せなかったものの、個人的には両曲共に甲乙つけ難いものがある。一聴して引き込まれる魅力に包まれた曲が‘‘Habits’’だとしたら、聴けば聴くほどジワジワ好きになるタイプの曲が‘‘Cool Girl’’といった所か。
特に同曲の抑揚を抑えたサビと浮遊感のあるビートの組み合わせは一発の破壊力は乏しいが、確かな中毒性がある。この‘‘Cool Girl’’に象徴されるように今作「Lady Wood」は派手さは無いが玄人受けする魅力が詰まった一枚だと感じた。とは言え一般受けが悪いのかと言えば決してそんなことは無く、母国のスウェーデンチャートでは1位を獲得。UKチャートでも早速ランクインを果たし、実力派の健在振りを示した。その今作の中でも特に筆者個人としてはアルバム1曲目の‘‘Fairy Dust’’から‘‘Cool Girl’’までの流れるような曲順がハイライトだと思う。序盤の4曲ですっかり彼女に主導権を握られてしまった(笑)しかし、この人は一曲一曲に洒落た曲名を与える人だなぁ。こういう所も好きです。
(DJ YU-1)
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