Taylor Swift / Lover

Release Date / 23 Aug. 2019
結論から言わせてもらうと〈音楽〉というエンターテイメントとして隙の無いアルバムだ。もう完璧です。それは街角のカフェの店内でも、セレクトショップの店内でも、ホームパーティやドライブ中のBGMでも間違い無い一枚!って・・・いや簡単に言ってみたけど、どんな場面で誰が聴いても心地よく流せるアルバムって、探そうと思っても簡単に見つかるわけでは無いと思う。実のところ世界規模で爆発的に売れた前作「Requtation」が本当の本当に大ヒットしたので、今作「Lover」制作にあたって多少のプレッシャーがあったのかと思ったが、どうやらそんな心配は不要に終わったようだ。それもその筈、この「Lover」でなんと6枚連続のビルボード・アルバムチャート1位を獲得したテイラー・スウィフト。もはやセールスだとか、そういった数字の類では敵無しの状態だが、本国では色々な意味で話題になっていたりして。例えば今作からのシングルで言えば‘‘You Need To Clam Down’’なんかは日本のラジオ曲では流行りの新譜として連日に渡って絶賛ヘビロテ中だが、アメリカでは同曲のリリックが性的マイノリティ(LGBT)を支持する内容な事もあって賛否両論の嵐だったりする。更にはこれまで社会的な物事への見解や政治的な発言を控えてきたテイラーなだけに余計に話題になった側面もある。また同曲のMusic Videoでは犬猿の仲だったケイティ・ペリーと和解のハグまでしてって本当に一曲だけでもゴシップネタがてんこ盛り!それ以外にも先行シングルの‘‘ME!’’がYouTube内にてMusic Videoの公開から24時間での女性アーティスト史上最多再生回数を更新するなど、相変わらずのポップス女王ぶりを見せつけられた。だが、やはり今作「Lover」の凄さはセールスやストリーミング再生の回数とか数字の問題では無いと思う。もう一度言うが、いつ何処で誰が聴いても嫌味の無いアルバムを何枚も制作するって、中々に凄まじい所業だと思う。今作も良い意味でサラっと聞き流せる珠玉のメロディラインの宝庫だ。
(DJ YU-1)

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