Maroon 5 / Jordi

Release Date / 11 June 2021
改名前の前身であるバンド Kara’s Flowers時代の作品を含めると通算7枚目となるスタジオアルバム『Jordi』を発表したMroon 5。”21世紀以降で最も売れたバンド”の一組にも数えられる彼等が今作のリリースまでに4年もの歳月を費やした苦悩は、アルバムのタイトルである『Jordi』に込められている。簡潔に説明すると今作は、2017年に他界した Mroon 5のマネージャーにして親友でもある人物のニックネーム = Jordiの名を冠しているのだ。また、このJordiと言う存在はマネージャーの立場を超越して限りなくバンドのメンバーに近い人物だったこともあり、先述の通り今作の完成までに4年もの歳月を費やしてしまうのだが、結果として今作の作品としての凄みや重厚さを増す役割を果たしている。(なんとも皮肉な結果だが・・・)

そう、アルバム全編を親友でありバンドのマネージャーでもある『Jordi』に捧げた今作だが、所謂Mroon 5 らしい調和の取れたグルーヴ感や、オリジナリティ溢れる Adamのボーカルも健在。むしろ作品のテーマが統一されている分、過去のアルバムよりグルーヴ感が増している節さえある。そして、そんな今作に彩りを加えるのが多彩なゲスト達だ。元々 Mroon 5自体が他ジャンルとのコラボレーションが活発なバンドではあるのだが、今作では全14曲中の内、9曲でゲストを迎えるくらい積極的にセッションをしてきたと言えるだろう。この中でもヒップホップ的なトピックスとしては、故・Juice WRLDが”Can’t Leave You Alone”にフィーチャーされた事と、名曲として名高い”Memories”のリミックスに故・Nipsey HussleとYGが参加している点に注目したい。特に”Memories”の様なメロウなバラードにギャングスタで鳴らした2人がライムする場面は笑ってしまいそうになるのだが、これが絶妙にハマっており個人的なフェイバリットになってしまったくらいだ。更には今作の日本盤限定のボーナストラックとして収録された”Life Style”に参加したJason DeruloとAdamの共演もお見事。いや、本当にどんなジャンルのファンが相手でも聴き入らせるアルバムを作り上げる手腕は流石の一言だ。

うん、、、彼等にとって『Jordi』と言う大事なビジネスパーソンを失った事実は決して消えないのだが、今作をきっかけに再び精力的な活動に戻る事を期待したいと思う。これだけ素晴らしいアルバムを作れるバンドは世界中を見渡しても、そうそう居ないのだから。
DJ YU-1

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