Release Date / May 26 2017
まさにこれからの季節にピッタリの一枚であろう。彼女のことはラテン・シンガーの女王と呼んで差し支えないだろうか?そう、シンガーのシャキーラが2014年の「Shakira」以来となるスタジオ・アルバム「El Dorado」を発表した。同アルバムからは、既にリードシングルの‘‘Me Enamore’’がリリースされているが、これはシャキーラの夫であり、サッカーのスペイン代表でセンターバックを務めるジェラール・ピケに捧げた一曲。それならばバラード系のラブソングで攻めて来るかと思いきや、レゲトンビート全開の情熱的な曲に仕上げるあたりが何ともシャキーラらしいではないか。こんな調子で今作「El Dorado」は収録された全13曲中の内10曲がスペイン語によるラテン・ナンバーとなっている。ゲストアーティストのチョイスでもラテン界の若きスターであるプリンス・ロイスが‘‘Deja Vu’’に、コロンビアの彗星マルマが‘‘Chantaje’’、‘‘Trap’’の2曲に参加。今作のラテン濃度を更に濃密にする人選だ。他にはレゲトンシーンからニッキー・ジャム、レゲエバンドのマジック!からはナズリが客演として参加。ここまで来ると、もうとにかく華やかである。しかしながら賑やかし一辺倒ではなく‘‘Nada’’のようなバラードではメロウに歌い上げる。うん、確かに今作からはシャキーラ自身の最大のヒット曲‘‘Hips Don’t Lie’’のような破壊力のある一曲は見当たらない。しかしながらラテン・ポップスとしての完成度の高さは過去の作品の類を見ないのではないか?この「El Dorado」をシャキーラの最高傑作と位置づけるには少々気が早いが、それくらいのポテンシャルを秘めた良盤であることは間違いない。
(DJ YU-1)
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