Elijah Blake / Audiology

Release Date / Aug. 25 2017
Shadow & Diamonds
イライジャ・ブレイク。トッププロデューサーであるNo I.Dに見いだされ、Jay-Z率いるRoc Nationとのマネジメント契約を結ぶ事に成功すると、2015年に1stアルバム「Shadows & Diamonds」をリリースしてデビューを飾った新進気鋭のシンガーだ。このイライジャに対してデビュー当時は、現行のサウンドを上手く取り入れた若手のシンガーというイメージを持っていた。良く言えば流行のツボを押さえた気の利いたシンガーだが、少し意地悪な言い方をすれば無難なサウンドで個性が埋没したシンガーといったところか?これは彼がDef Jam傘下のARTium Recordingに所属していたことも起因しているかも知れない。この印象は、もちろんARTiumというレーベルが悪い訳では無く、デビュー間も無いイライジャ自身の方向性が定まっていなかった事が主な原因だろう。だが、この2年間でNo I.D、Jay-Zの元を離れた彼は‘‘イライジャ・ブレイク’’というシンガーの確固たる個性を手に入れることになる。あのアンダーソン・パークが所属していることで知られるレーベルのSteel Woolに移籍したイライジャは2ndアルバム「Audiology」の制作に取り掛かることになるが、今作からの先行シングル‘‘Stingy’’で新たな一面を魅せてくれた。この‘‘Stingy’’は80年代あたりのディスコサウンドを意識した非常にスタンダードなブラックミュージックである・・・そう、前作「Shadows & Diamonds」からすると、ややオーソドックスに聞こえる一曲なのだ。更に続いて発表した‘‘technicolor’’では、同じく80年代に大流行したニュージャックスウィング調のビートが耳についた。成る程!!イライジャは元々この手のサウンドが好きだったのね。当然、最近のシーンに見られる原点回帰の流れも意識しているのかも知れないが、今作「Audiology」では上記の2曲以外でもオーセンティックなR&Bが中心。確かにDef Jamって感じでは無いサウンドだが、こちらの方が彼には合っているのかも知れない。まぁ、そういう現行サウンドはニーヨやリアーナあたりに任せておいて、イライジャは我が道を突き進んで下さい(笑)個人的にはどちらの音も大好きです。
(DJ YU-1)

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