Release Date / 22 May 2020
2019年の9月20日にリリースされたトーヴ・ローの4thアルバム「Sunshine Kitty」。同作はシングルカットされた”Bad as the Boys”に加えて、カイリー・ミノーグをゲストに迎えた”Really Don’t Like U”、またジャックス・ジョーンズとの共作でヒットさせた”Jacques”等、トーヴ・ローならではといった先鋭的な粒揃いのポップスが並んだもののUKチャートでは59位、米・ビルボード200では61位に甘んじるなど自身のこれまでのアルバムと比較するとセールス的には振るわなかった。だが、この「Sunshine Kitty」はAllmusic(AMG)、New Musical Express(NMG)といった各メディアからの評価は上々で、ポップアイコンとしての彼女のキャラクターをより強固にするアルバムだったのではないかと考える。そんな折、オリジナルの「Sunshine Kitty」の発表から約7カ月が経過した2020年に未発表曲に既存の曲の別バージョンの計8曲を加えた「Sunshine Kitty(Paw Prights Edition)」がドロップされたというニュースが飛び込んできた。何故このタイミングでNew Editionの発表に至ったかは定かではないが、トーヴ・ローの新たなポップスが聴ける事に間違いはなく、彼女のファンにとってはサプライズなプレゼントになったのでは?そんな新録の曲の中でも眉唾物なのが、アルバム本編でも多数の楽曲を手掛けたA・StrutとJack & Cokeのコンビがプロデュースした”Bikini Porn”、そして80年代のエレクトロポップを彷彿とさせるキャッチーな”I’m Coming”あたりか?両曲ともトーヴ・ローのキャラクターにスムースにマッチしていて、多様化が著しい音楽シーンの中で敢えて王道のポップスを突き進んでいく潔さは清々しとさえ思う。また昨年盤に収録されていた既発曲の”Sweettalk My Heart”、”Mistaken”ではLiveバージョンならではの生歌まで堪能でき、昨年の「Sunshine Kitty」を聴き逃している方にはこちらのPaw Prights Editionの方を強くオススメしておくとしよう。きっと、2020年盤が完成形なはずだから。
DJ YU-1
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