DaBaby / Baby on Baby

Release Date / 1 March 2019
ノース・カロライナ州はシャーロット育ちの28歳のラッパー = ダ・ベイビー。この男から漂う、年齢の割には感じられてしまう若手感はこれまでのキャリアでさほどの露出が無かった為か?いや、本人の名誉の為に言っておくとダ・ベイビーは決してぽっと出の若手という訳では無く、ミックステープの「Baby Talk」シリーズや数々の客演で精力的に活動してきたMCの一人である。だが、何となく本人のキャラが立っていないというか・・・よくストリートに出没しがちな量産型MCのようにも見えてしまうのだ(笑)とは言え名門レーベルであるインタースコープとディールを結ぶと、メジャーから念願の?自身初のスタジオアルバムとなる「Baby on Baby」を発表したダ・ベイビー。果たして今作で量産型MCからの脱却を図れるのか?
と、ここまで散々失礼な事を書いてしまったが、この「Baby on Baby」はなかなか侮れないアルバムに仕上がっているではないか。今作のアルバムジャケットを見ても分かる通りダ・ベイビーは西海岸のラッパーであるようだが、今作のサウンドはウェッサイというよりかはサウス寄り。そう、流行りのトラップ的な音を乗りこなす彼のラップはかなり耳触りが良く、聴いていて自然と身体が揺れたくらいだ。その中でもミーゴスのオフセットをフィーチャーした‘‘Baby Sitter’’、つい口ずさんでしまうフックに中毒性のある‘‘Best Friend’’、インタースコープの大先輩のレジェンドをタイトルに冠した‘‘Tupac’’あたりは完成度もかなり高い。そんな今作「Baby on Baby」はセールスの方もデビュー作にしては順調で、2019年4月現在でビルボードチャートにて最高19位。名刺代わりとしては上々の滑り出しと言えるだろう。後は自身の代名詞と言えるようなキラーチューンで跳ねたら更にラッパーとしての泊が付きそうなものだが、流石に最初からそこまでは欲張り過ぎか?
(DJ YU-1)

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