BTS / Love Yourself 結 Answer

Release Date / 24 Aug. 2018

たった一度の出来事ならばフロックの一言で片付けられるだろう。だが、K-POPのアーティストが遠く離れたアメリカのチャート = ビルボード200において2度もトップに輝いた事実はどうなのか?そう、K-POPを代表するグループのBts(防弾少年団)がリリースしたスタジオ・アルバム「Love Yourself 結 ‘Answer’」が前作「Love Yourself 轉 ‘Tear’」に続き2作連続でビルボード200にてチャート1位を獲得したというニュースが飛び込んできたではないか!もちろんK-POP史上初、それどころか恐らくはアジア全体を見渡しても唯一の快挙だろう。しかし、悲しい事にこの躍進には一部のネット上で懐疑的な見方もされていて・・・なんでも在米韓国人による買い占め運動がもたらした結果だの、韓国の国策によるゴリ押しだの、まるでBtsの実力に疑問符を付けるかの様な意見が目立つのだ。だが、実際に彼らのアルバムを聴いてみると楽曲そのもののレベルの高さには本当に驚かされたし、筆者の目にはBtsの実力は本物として写るのだが・・・うん。やはりビルボードにおいて2作連続トップの実績は一流の証なのでは?そのポテンシャルの高さは、シングルチャートでもK-POP史上快挙の全米トップ10に食い込んだ先行シングル‘‘Fake Love’’を聴いても一目瞭然。同曲でのBtsは、アジアのアイドルグループからの脱却を図りはじめていて、むしろ世界のマーケットを強烈に意識した印象を受けた。この貪欲さ・・・例えばヒップホップだろうがEDMだろうが良いと思うものは独自の解釈で吸収していく貪欲さは、K-POPのアーティスト全体としてみられる傾向だが、Btsが叩き出した素晴らしい結果を見るからに方向性としては間違ってはいない事が伺える。その中でも特に印象的に感じるのが、彼らの英語によるリリックでビートに合わせるセンスの高さだ。今作でいえば、‘‘Trivia 承 : Love’’、‘‘Her’’、‘‘MIC Drop’’で魅せたラップの巧さたるや!これは英語圏では無い国のアーティストのフロウとは思えないレベルだと断言する。ゲストにSteve AokiやNicki Minajを起用できるあたりもワールドワイドに抜きん出た証。もはや個人的には彼らが〈K-POPのアイドルグループ〉と呼ばれることに違和感を感じるくらいだ(笑)もう、アイドルじゃなくて〈一流のアーティスト〉と呼んでいいスキルでしょう?少なくとも日本人のアイドルには、このレベルの英語を操りながらトラックを支配するラップの使い手は居ません。
(DJ YU-1)

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