Release Date / July 14 2017
ニューヨークのヒップホップ・シーンの重鎮であるパフ・ダディによるバックアップの元、華々しいデビュー飾ってから早4年。それ以降も客演ラッパーとして数々のアーティストの楽曲にゲスト参加しつつ、着実にストリートの顔として名前を売ってきたフレンチ・モンタナが、自身名義としては久々となる2ndアルバム「Jungle Rules」をリリースした。今作に先立てて発表されたシングル‘‘Unforgettable’’はすでにシングル・チャートでTOP10に食い込むなど、モンタナ自身もニューアルバムへの手ごたえを感じてを感じていただろうが、「Jungle Rules」に収録されているトラック群は玄人好みのニッチなものが多く、良い意味で期待を裏切られた。というのもヒット中の先行シングル‘‘Unforgettable’’はレイ・シュリマーのスワエ・リーをゲストに迎えたうえに煌びやかなダンスホール調のトラックも相まってキャッチーな曲に仕上がっている。これがチャートでの反応も良いものだから、てっきりこのキャッチー路線のアルバムがリリースされるのかと思いきや、なかなかにドープなサンプリングネタを使用した渋い曲が目立つ作品になっているのが筆者には意外だったのだ。中でもファレルがプロデュースした‘‘Bring Dem Things’’は、あのオーガナイズド・コンフュージョンの90’sクラシック‘‘Stress’’とサンプリングネタを被せているのだが、ちょっと元ネタがアングラ過ぎませんかね(笑)他にも今作収録の‘‘Bag’’や‘‘No pressure’’、‘‘Push Up’’、‘‘Stop It’’あたりのトラックはやはり90年代のストリートを思わせるローファイなサウンドとなっている。もちろん所謂〈今っぽい〉曲も収録されていて、ミーゴズのクエボをフィーチャーした‘‘Migo Montana’’や、マックス・Bと彼の大ファンであるウィークエンドを共演させた‘‘A Lie’’の様な今時のサウンドの存在が今作「Jungle Rules」を一層バランスの良いアルバムへと昇華させている。うーむ・・・これは個人的にもかなりハードコアなヒップホップな作品だと思っていたら、アルバム・チャートにおいても初登場3位を記録。でしょ?やっぱりこういう音は良いよねぇ。
(DJ YU-1)
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