Release Date / Jan. 25th 2011
例年に比べ第53回2011年度のGrammy Awardsは予想外の展開が続き、善悪問わず多くの期待を裏切り波乱が起こった。恐らく、毎年このノミネーション・アルバムを作る際は受賞の確立が最も高いアーティストで構成されるのだろうが、2011年に限っては見事にすり抜けられたというのが事実。アルバム「Recovery」をリリースしRihannaとの“Love the Way You Lie”をヒット・シングルに10部門で最もノミネート数が多かったEminem(エミネム)はBest Rap Albumと収録曲“Not Afraid”のBest Rap Solo Performanceだけに留まった。それに対しカントリーグループのLady Antebellum(レディ・アンテベラム)は主要部門のRecord Of The YearとSong Of The Yearを含む6つのノミネートで5冠を達成。さすがに何度も表彰台に上がる度に他のアーティストに気遣う様子も見られた。そして一番意外だった新人賞は当初Justin BieberとDrakeの一騎打ちだと思われていたが、ジャズ界の新生でベーシスト兼シンガーのEsperanza Spaldingが王冠を手に。この瞬間まで彼女を知らなかった人々が世界中にどれだけいたかは予想もつかない。個人的に一番嬉しかったのは長年グラミー賞にノミネートされながらも一度も受賞経験がなかったJay-ZがAlicia Keys(アリシアキース)とコラボした“Empire State Of Mind”でBest Rap Collaboration、Best Rap Songなど3部門を受賞した。他にも当サイトが注目するWinnerはBest Contemporary R&B AlbumにUsher(アッシャー)の“Raymond V Raymond”がChris BrownやR.Kellyを押えた他、全米チャートではあまり目立たなかった“There Goes My Baby”がBest Male R&B Vocal Performanceで受賞を果たした。Best R&B Albumは昨年から私が大プッシュしてきたJohn Legend & The Rootsの「Wake Up!」が入賞。アルバム収録曲の“Shine”がBest R&B Songで、加えて“Hang On In There”がBest Traditional R&B Vocal Performanceでダブル受賞となり、恐れ多くも3つの受賞を果たす結果となった。Best Female R&B Vocal PerformanceはFantasiaの“Bittersweet”が獲得。個人的にはJazmine Sullivanの“Holding You Down”に期待をしていたのだが良しとする。
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