V.A / Best EDM 2015

Release Date / March 18 2015
BEST EDM 2015
近年のクラブミュージックシーンを席捲してきたEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の旨味を厳選したコンピレーション盤「Best EDM 2015」。これからEDMを聴き始める初心者にはうってつけの一枚と言えるだろう。そもそもEDMとは何か?HIP HOPにおける4大要素のような厳格な定義がある訳では無いが、所謂打ち込み系からの派生といって差し支え無いだろう。特に2000年代前半あたりからトランスやテクノに慣れ親しんだリスナーには入りやすい楽曲が多い。ここ数年では世界的に流行の兆しを見せ、HIP HOPやR&BにもEDMの要素を取り入れた楽曲が数多くリリースされており、ダンスミュージックファンにとっては無視出来ない一大ムーブメントとなっている。

さて今作の「Best EDM 2015」だが、そんなEDMの中でも王道ど真ん中のセレクトとなっており、HIP HOP畑の筆者でも聴き覚えのある楽曲が多数収録されていた。まずコンピレーション1曲目に収録されているのはオランダ出身の兄弟ユニット、ショーテックの‘‘Booyah’’。一度聞いたら忘れられないキャッチーな上モノに四つ打ちビート。オールジャンルのイベントで対応出来るヒット曲なだけに聴いた事がある人も多いのでは?コンピレーションの幕開けにふさわしい楽曲といえる。それ以降も勢いのあるグルーヴ感のある曲が続くが、全体的に一曲の中で抑揚をハッキリとつける楽曲が目立つ。というか、殆どの曲がそうだ。曲の序盤と中盤、終盤にかけて見せる表情がガラリと変わるのだ。長年トランス等のジャンルを聴いていたリスナーには定番の手法かもしれないが筆者には新鮮に感じられた。一度ビートをフェイドアウトさせてからの・・・再びビートがフェイドイン!爆発的に盛り上がるダンスフロアの様子が脳内再生されるようだ。クラブイベントといっても様々なジャンルがあるが、世界的に見て数万人規模を動員するパーティの主役といえばEDMだし、日本でも大箱と呼ばれる規模のクラブでの主役はやはりEDMだ。(個人的にはBPM95前後のローファイな音が好きなのだが・・・)過去の名曲をサンプリングしたファットなビートも良いが、たまには何も考えずに‘‘アゲアゲ’’なパーティチューンで体を揺らすのも悪く無いかもしれない。
(DJ YU-1)

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