Release Date / July 22 2016
レゲエ界のレジェンド、ボブ・マーリーの息子というと誰を思い浮かべるだろうか?正妻だけでなく愛人の子も含めるとなんと10人以上もの遺伝子を残したボブ・マーリー。その子供達は父の才能を受け継いだのか、ジギー、ダミアン、スティーブンら複数の‘‘マーリー’’達でレゲエユニット、ジギー・マーリー&メロディメイカーズを結成すると‘‘Tommrow People’’や‘‘One Bright Day’’などのヒット曲に恵まれ、遂にはグラミー賞までも獲得。親子2代でスターダムを駈け上がるとメロディメイカーズの面々はソロで活動していく事となる。本稿の主役はそのメロディメイカーズの一員であり、先日に自身4枚目となるスタジオ・アルバム「Revelation Part.2」を発表したばかりであるスティーブン・マーリー。その彼がドロップした今作のバックボーンは間違いなくレゲエだが、ブラックミュージックのエッセンスを巧みに取り入れていて全くのオリジナルフレイヴァをまとっているのが特徴的だ。
元よりレゲエは音の傾向がかなり細分化されたジャンルである。ダブやルーツロック、ラバーズにダンスホールと枚挙に暇が無いが、ボブ・マーリーと言えばそのレゲエの中でも特にルーツロックの第一人者だ。もちろんボブの息子であるスティーブンの曲からもルーツロックの面影を感じるが、今作「Revelation Part.2」からはR&Bやヒップホップからの影響も強く感じる。それもそのはず今作のゲストのクレジットを見るとバスタ・ライムズ、リック・ロス、ラキムにピットブルとラッパーの名前がやたら目立つのだ。そもそも90年代にはラガマフィン・ヒップホップなんてジャンルが生まれるくらいレゲエとヒップホップは距離の近い関係にある。だからこそ今作のゲスト陣のラッパーとスティーブンのルーツロックとの相性も抜群なのだろうか?むしろ私は今作をボブ・マーリーの息子では無く、ラガマフィンの第一人者であるシャインヘッドの息子のアルバムと説明されても信じてしまうかも知れない(笑)ジャマイカよりもニューヨークで流行りそうなサウンドのアルバムと見受けられた。もちろん良い意味で!
(DJ YU-1)
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