Release Date / 3 April 2020
フロリダ出身の若きラッパーにして、今現在非常に熱いヴァイブスを感じる男がMCのロッド・ウェイブだ。昨年の11月にスタジオ・アルバム「Ghetto Gospel」でデビューを果たすと、若干20歳にしていきなりビルボードのアルバムチャートでトップ10入りを果たしたロッド・ウェイブ。筆者としても彼の若さに似つかわしくないタイトなフロウを頼もしく思っていたのだが、前作から僅か5ヵ月ほどの短いスパンで2ndアルバムとなる「Play 4 Love」をドロップしてきたではないか。これは、いくらなんでもスパンが短すぎるというか、RECのし過ぎで内容が薄まってしまうのではとヤキモキしてしまったが、蓋を開けてみると前作同様に・・・いや、それ以上に熱〜いフロウで血をたぎらせるロッド・ウェイブの姿があった。うん。どちらかと言えばビートに対するアプローチは割とオーソドックスなスタイルのラップなのだが、だからこそフロウが立って聴こえてくるというか、奴はなかなかにスキルのあるラッパーなのではないかと思う。そして、このオーソドックスなフロウをアシストするべく並べられたトラック達もライムをキックしやすいビートに聴こえてきて好印象だ。と、ここまで書いているとまるでロッド・ウェイブが優等生な様に聴こえてくるだろうが、それは決してそうでは無い事も付け加えておく。例えば前作のタイトル「Ghetto Gospel」しかり、今作の収録曲のタイトルでいえば”Fuck the World”や”Thug Life”といった曲のネーミングセンスからは、ストリートでヤンチャをしてきた男が、御多分に漏れずヒップホップの門戸を叩いた事が伺える。まぁ、ある意味サグ的なストリートレベルでは優等生とも言えるのだが(笑)冗談はさておき、そんな今作「Play 4 Love」はアルバムチャートにて初登場2位を記録。いきなり前作の華々しいデビューを超えた訳だが、奴のポテンシャルはまだまだこんなモノでは無いだろう。個人的には3rdアルバムとなる次回作で自身のキャリアを決定づける一撃を放ちそうだと見たが、果たしてどうなるか?いずれにせよロッド・ウェイブが、これから要注目のMCの一人である事は間違いない。
DJ YU-1
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