Ne-Yo / Good Man

Release Date / 8 June 2018

2015年に発表した前作「Non-Fiction」以来、約3年振りとなるスタジオアルバム「Good Man」をリリースしたニーヨだが、その最新作の聴きやすさはシンガーとして円熟期に入った男ならではのものだろう。思い起こせば2006年のデビュー当時は、‘‘So Sick’’、‘‘Sexy Love’’、‘‘Stay’’などのキラーチューンを引っさげ、クラブというクラブのダンスフロアを黄色い歓声で埋め尽くした伊達男も今や4児の父。この間にグラミー賞の受賞は3回、自身の楽曲の累計セールスは全世界で1000万枚以上と実績は申し分無く、更には前作からのシングル‘‘Time Of Our Lives’’の大ヒットも記憶に新しいうえに私生活も順調と、正に絵に描いたようなキャリアを歩くニーヨが偉大なシンガーであることには疑いの余地は無い。そんな彼が今作のタイトル「Good Man」に込めた意味がまたニクいのだ。そう、妻にとっても子供にとっても・・・裏を返せば恋人としても父としても〈イイ男〉だからタイトルは「Good Man」。うーむ、隙が無さ過ぎてヘイトが集まりそうなくらい清々しいが、全く嫌味が無いのも彼のスキルのうちだろうか?(笑)もう男から見てもニーヨはカッコいいです。
このニーヨ渾身の「Good Man」は、自身のブレイクのきっかけとなった名プロデューサー = スターゲイトやDJ キャンパー、サーカットといった自身の新旧のヒット曲を手掛けた制作陣に加え、今が旬なステレオタイプスやOG・パーカー、メイジャーといったプロデューサーも起用していてバラエティに富んだ曲が楽しめる。肝心の中身は一言で言うと先述の通り聴きやすいアルバムである。何というか、〈The R&B〉とでも呼びたくなるような、、、表現が稚拙で申し訳ないが、本当にそんな作品なのだ。その中でもディアンジェロの名曲‘‘Untitled(How Does It Feel)’’をサンプリングしたタイトル曲の‘‘Good Man’’、夏らしいトラックにビービー・レクサ、ステフロン・ドンといった若いアーティストをゲストに迎えた‘‘Push Back’’は今作のハイライトか。特に‘‘Good Man’’はアダルトR&Bエアプレイ・チャートで3週連続で1位を獲得するなど、ニーヨからブランクは感じられない。うん、誰かニーヨを日本に呼んでくれませんかね??個人的には大箱よりもコットンクラブみたいなライブハウスで「Good Man」を聴きたいです(笑)
(DJ YU-1)

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