Release Date / 10 March 2023
古くはマドンナの時代から受け継がれてきた系譜・・・ガガ様にアデル、またはテイラー・スイフトといった白人(あるいはアングロサクソン系)の女性ポップシンガー達の途方もなく売れまくってきたエンタメ界の歴史の中でも群を抜いて〈数字〉で圧倒してきそうなのが、本稿の主役であるマイリー・サイラスだ。そんな彼女のInstagramのフォロワーは驚愕の2億人(笑)もう前置きが必要ないくらいのスーパーセレブなので早速本題に入らせてもらうが、彼女が2023年1月に発表したシングル “Flowers” が売れに売れた訳である。これは正に断トツ!もはやbillboardチャートで1位を獲ったとかは普通の事で、冗談抜きで世界中のチャートを席巻しているではないか。この売れっぷりの理由は、流石にマイリー・サイラスというポップアイコンの認知度の高さだけでは片付けられないと考える。
そう、この “Flowers” に共同プロデューサーとして名を連ねたキッド・ハープーンとタイラー・ジョンソンの2人が創造するサウンドが世界中に刺さりまくっている事を見逃してはならないのだ。この2人の事は、ハリー・スタイルズの “As It Was” のプロデューサーと説明すれば分かりやすいだろうか?あの米billboard誌に「ポールマッカートニーとブルーノ・マーズの良いとこどり」とまで言わせた2人と、マイリー・サイラスの圧倒的な支持率の高さが融合した結果が “Flowers” の大ヒットという訳だ。そして、そんな “Flowers” が収録された彼女のニューアルバム『Endless Summer Vacation』もまた大ヒットのプレイヴァが立ち込める。なんてったって “Flowers” 以外の収録曲も粒揃いなのだから。例えば彼女の力強いサビに耳を奪われる “Jaded” , シーアとのコンビネーションが冴え渡る “Muddy Feet” , バラードの教科書の様な楽曲となった “Wonder Woman” など、どの曲もクオリティは高い。いや、早くも2023年ポップミュージック部門のベスト候補の予感さえ漂うくらいだ。これぞエンタメ超大作。
DJ YU-1