Release Date / March 6 2015
POP界の女王マドンナの3年振り13作目のオリジナルアルバム「Rebel Heart」。今作は本人曰く、彼女自身の反骨精神とロマンティックで弱い部分が共存する内容になっているという。まず度肝を抜かれるのはアルバムジャケットのアートワーク。マドンナの顔面をコードでグルグル巻きに!!これはアーティストに押し付けられるイメージに対する反抗だそうで・・・むしろ、ぶっ飛んだ攻め方はマドンナのイメージ通りというか期待通りなのだが、大ベテランの領域にいるマドンナがいまだに最前線に立ち続けているという事実に驚かされる。個人的な話だが、還暦を超えた我が家の母親でさえマドンナのアルバムを持っていたくらいだ。バーニング・アップのカセットテープだが(笑)いや、それくらい世界中の老若男女に認知されているスーパースターにも関わらず、未だに制作意欲が枯渇していないのは本作に参加しているゲストアーティストのリストを見ても良く分かる。
今作のゲスト陣を見てみるとNas、チャンス・ザ・ラッパー、ニッキー・ミナージュとゲストアーティストに関してはHIP HOP寄りの人選である事が伺える。(あのボクシングのマイク・タイソンもいますが・・・)参加プロデューサーを見るとディプロ、アヴィーチー、カニエ・ウエスト等、EDMからR&B、HIP HOPとバランス良く様々なタイプのプロデューサーから楽曲を提供されている。中身を聴かずにクレジットだけ見ると80年代から活躍するPOPシンガーのアルバムの制作陣とは到底思えない。リアーナやNE-YOあたりのアルバムなら納得といった人選か。裏を返せば、マドンナというアーティスト自身に時代に合わせた音楽を作りだす先鋭的な嗅覚が備わっているという事だろう。30年を超えるキャリアがありながらも今現在の最新作が古臭く聴こえる事が無く、セールスそのものも好調だといった現実は、古くからのファンだけでなく新たなファンを獲得し続けてきた結果に違いない。そもそもあの年齢で際どいコスチュームを着てパフォーマンス出来る事自体が驚愕である。今や音楽界のモンスターといえばレディガガだが、‘‘元祖’’モンスターといえばマドンナ。バケモノぶりは健在だ。(褒め言葉です)
DJ YU-1