Release Date / 10 Jan. 2020
レペゼンアトランタ。とは言え彼の父親が米軍関係者だった事もあり、幼少期から少年時代は世界中を転々としていたという。その縁もあって多感な中学生の時期を東京 / 横須賀で過ごし、日本のカルチャーから多大な影響を受けたラッパーが本稿の主役だ。そのMCネームも東京産まれを意味するメイドインTYO(だが本当はハワイ産まれらしい 笑)そんなメイドインTYOは2016年に発表した”Mr. Tokyo”のミュージック・ビデオを東京でシュートしていたりもするので、彼の存在が気になっていたヘッズもいるのでは？
さてこの辺りで本題に入るが、このメイドインTYOは”Mr. Tokyo”を発表した2016年に7曲入りのEP「You Are Forgiven」もドロップしている。この「You Are Forgiven」は当時のビルボードチャートで最高21位を記録し、若手のラッパーの作品にしては割と健闘したと記憶していたが、なんとこのEPに新曲を付け足して2020年の初っ端にスタジオアルバムとして再ドロップしてきたではないか！一体何故同タイトルのEPからアルバムの発表までに4年のブランクを空けたのかは定かではないが今作「You Are Forgiven」が面白いアルバムとなっている事は間違いなく、またしてもアトランタ産のトラップの勢いを思い知る事となった。そう、今作の収録曲でいえば2016年に発表した曲と新たに録り下ろした新曲との間にタイムラグを感じる事はなく、むしろ非常に良くまとまっているところが好印象なのだ。このタイムラグを感じないという感覚が非常に肝で、結果的に4年間に渡ってメインストリームに居座り続けたトラップが未だに色褪せていない事を印象づけるアルバムとなっている。うん。今作は申し訳程度の東京要素を挟まなくても充分に楽しめるシットだ。ただセールス的にはどう転ぶのだろうか？ビルボードは収録曲の半数が既発の曲で上位が狙えるほど甘くは無さそうだが・・・
(DJ YU-1)