Dru Hill / InDRUpendence Day

Release Date / Jul. 27th 2010
Indrupendence Day
2002年にリリースした「Dru World Order」を最後に事実上グループは解散状態。2008年に90年代を代表するR&Bグループ ”Tony! Toni! Toné” や ”Bell Biv Devoe” と共にツアーを再始動。アルバムは延期の末ようやくKedar Entertainmentより今回のリリースに至っている。元々、ボルチモア出身、中学校時代の仲間同士でゴスペル・グループとしてスタートした彼ら。一度はカムバックしたもの、ゴスペルへのルーツに戻りグループを去って行ったWoody Rockは今年に2010年にもソロ作第2弾を予定、代わりにオーディションにて08年より加入が決まった超実力派シンガーのTAOとSisqo、Jazz、Nokioの4人組。デビュー時に10代だったメンバーは30代に突入し、より多くの年輪と共に魅力を増したパフォーマンスが楽しめるアルバムとなっている。今回シングルとして2010年1月に先行されたミドルスローの「Love MD」、続くセカンド「Remain Silent」や「Back to the Future」といったシングルはいずれも90年代にDru Hillが最も得意としていたメロディ重視のずっしりとした歌いこみ系。キャッチーさと踊りやすさのみを重視した現在のR&Bシーンにどこまで喰い込めるかはわからないが、今のところどのシングル曲もチャートに記録を残すには至ってなく、現実の厳しさを実感する。収録曲には意外にもTears for Fearsの80年代ヒット「Everybody Wants to Rule the World」をカヴァー。制作陣はDru Hillのメンバー各自が役割を果たしている他、以前からの制作にも携わっているベテランWirlie Morrisを始めKeith Sweat, Bryan-Michael Cox, Darryl Pearsonなど強力な人材揃い。90年代のグループでは十分現在も勝負できる柔軟性と実力をもっているが、プロモーション面で苦戦を虐げられている・・・そんな印象。アルバムの音楽的要素やメンバーの力量は申し分のない出来でありことを保証する。

PAGE TOP