Release Date / Aug. 3rd 2010
本作はBillboardの全米アルバムチャート統計で41000枚をリリース週に売り上げ4位を記録。2005年「Trill」6位、2008年「II Trill」は最高位2位にチャートイン、ほぼ好調に推移し続けるセールスは、もはやヒップホップ界ではキングへのチャンピオン・ベルトを掲げるアーティストに値する。昨年は長期に渡って活動を続けたUGKメンバーで故人のPimp C に捧げた追悼アルバム「UGK 4 Life」を作り上げ、グループとしては実質の活動に自ら終止符を打ち、サウスラップの歴史に伝説を刻み込んだ。さて、本作「Trill OG」はリリース前から本人の意気込みから前評判が飛び交っていたが、その期待を裏切らない仕掛けやスパイスをふんだんに盛り込み、Source MagazineやXXL Magazine にて高評価を得る結果となった。ファースト・シングルには現在最もホットなアーティストGucci Mane とYo Gottiの2本立てと共に“Countin’ Money”をリリース。続いてジャスティスリーグ制作、T-Painをフィーチャーした“Trillionaire”、Drumma Boy制作Young Jeezyをフィーチャーした「Just Like That」を立て続けにリリース。7月だけの1ヶ月間で一気に3曲を送り込み、8月のアルバム・リリースにこじつけるという強引さ。徐々にシングルカットされた3曲がフロアに響き始めるはずだが、話題性という意味ではPimp Cと2Pac のレジェンドにTrey Songzをプラスした“Right Now”、Drakeをフィーチャーした“Put It Down”、“It’s Been A Pleasure”、オールドスクールなトラックを味わえるDJ Premier制作の“Let ‘Em Know”、Letoyaをボーカルに起用した“All a Dream” などアルバム全体を通じて具沢山、時間と労力を十分に使い完成させたパンチの効いた作品となっている。
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