release Date / April 15th 2015
アシッド・ジャズブームの火付け役であるイギリス発のバンド、インコグニートの主要メンバーでありプロデューサーでもあるブルーイのソロ第二弾「Life Between The Notes」。インコグニートとしてチャカ・カーンとの来日公演も記憶に新しいブルーイだが、自身のソロの前作「Leap Of Faith」が2013年、インコグニートとしても2014年にアルバム「Amplifled Soul」をリリースしており、非常に精力的に活動している事が伺える。これまでの作品を聴いて貰えば分かると思うが、きっとブルーイは生涯現役。死ぬまでミュージシャンであり続けると思う。楽器が好きで、セッションが好きで、制作活動が無くては生きていけない。そんなオヤジ達のスタジオでのレコーディング風景が容易に想像出来るような楽曲が散りばめられたアルバムとなっている。
ドラマティックなストリングスから幕を開けるアルバム表題曲‘‘Life Between The Notes’’から始まり、コーラスからはソウルを感じられるダンスフルな‘‘Tomorrow Never Liews”や、ピアノのラインが印象的なバラード曲‘‘Caught Up In The Grey’’等、バラエティ豊かな楽曲達に共通しているのはベテランならではのダンディズムといったところか。楽器の演奏の技術を磨いただけでは表現出来ない大人の色気を感じたのは私だけではあるまい。今作の制作陣を見てみると、前作では共作といっても良い立ち位置で参加したブルーイの盟友リチャード・ブルを筆頭にインコグニートの制作にも古くから関わる名前がズラリと並ぶ。ベテランのジャズミュージシャンが名を連ねる作品ならば是非ともライブで聴いてみたいものだ。パッケージされたアルバムとは一味違った生演奏ならではの魅せ方をしてくれるに違いない。そんなブルーイだが、今年の7月に再び来日公演が予定されている。ジャケットを羽織ってネクタイ締めて、ウィスキーを片手にダンディズムに酔いしれたいところだ。
(DJ YU-1)