Release Date / 2 OCT. 2020
2020年10月現在のK-POPといえば、日本のワイドショーでも連日に渡りBTSの快進撃が報道されていたりと、エンターテイメントの世界では相変わらず韓国系のアーティストが元気な事が伺える。そんな中、2020年のK-POPの象徴ともいえるアルバム = Black Pinkの『THE ALBUM』がアジア圏のガールズグループとしては前人未踏の快挙を成し遂げた。当然このアルバムの素晴らしさは後述するのだが、まずはチャートでのリアクションから言及しなければならないだろう。そう、今作『THE ALBUM』は米ビルボード200にて初登場2位を記録すると同時にUKチャートでも2位を記録してしまったのだ。もちろん今作が売れそうだという前評判はあったものの、欧米における2大チャートの双方で上位に食い込む結果は流石に想像以上のインパクトがあり、この快挙は素直に称賛されるべきだ。では何故『THE ALBUM』がここまで売れたのか?やはり楽曲の一粒一粒が欧米のミュージックシーンのリアルタイムに限りなく近いという事が最大の要因ではないか?例えば今作からの最大のキラーチューンとなった”Ice Cream”を聴いてみよう。同曲はAriana Grandeなどに数多くのヒット曲を提供してきたTommy Brownと、Teddyなる韓国系アメリカ人のラッパーが共同プロデュースしており、客演には知名度抜群のトップスターであるSelena Gomezを迎えている。またアメリカ圏では〈インタースコープ〉からリリースされているなど、”Ice Cream”は曲のキャッチーさに加えて、更に欧米のリスナーの耳に入りやすい様な最大限のお膳立てが施されているのだ。他には”Bet You Wanna”ではフィメールMCの代表格であるCardi Bをゲストに迎え、また”Pretty Savage”、”Clazy Over You”に至っては、もはやガールズグループの楽曲の範疇を超えており、例えば渋谷ハーレムや新木場アゲハといった大箱のフロアで聴くべきダンスミュージックにしか聴こえないくらいのクオリティだ。うん、本当に流石と言うべきか、Black Pink自体もグループとして本当に欧米のシーンのサウンドを理解しているし、BTSにも言えることだが英語でのライミングを見事にこなしてる所も世界的に売れている要因の一つで間違いないだろう。
と、ここまで聴いた上でK-POPとJ-POPを比較するのはナンセンスだとは思うのだが、どうしても比べたくもなるのが人間のサガ(笑)そもそも国策として世界進出の予算を税金からも投入したK-POPと、世界に打って出なくとも需要と供給が国内で完結できる(実は世界的にも稀有な例)J-POPでは目指す方向性が違うのは当然の事だ。ただ、自国のアーティストがワールドクラスの活躍をするところも見たくないですか?そういった意味では嵐 × ブルーノ・マーズの一報には国内のエンタメのニュースとして久しぶりにワクワクしたし、上記の様なポジティブなニュースが絶えないK-POPの現状が羨ましくもある。
DJ YU-1
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