昨年の秋。正にクリスマスシーズンに入る直前の季節にメーガン・トレイナーが発表したクリスマス・アルバムが『A Very Trainor Christmas』だ。同作は近年発表されたクリスマス物の中でも抜群にバランスが取れた作品で、 “Last Christmas”、 “White Christmas”、 “Silent Night” といった定番のクリスマス・ソングのカバーは勿論の事、バウンスなビートでファンクネスに攻めた “I Believe in Santa” といったオリジナル曲も絡めた非常に耳馴染みの良い全16曲だったと記憶している。
このクリスマス・アルバムの出来の良さには、本人も手ごたえを感じていたのだろうか?前作の発表からちょうど1年が経過した今秋、『A Very Trainor Christmas』は新たに5曲を追加したデラックス版としてリイシューされる事となった。とは言え、前作に収録された楽曲は既に様々なメディアで掘り下げられているので、ここでは新たに収録された新曲達について言及していきたいと思う。
まず、アルバム冒頭に収録された “Christmas Coupon” 。もう、のっけからクリスマス感が全開な同曲は、メーガンが実弟のジャスティン・トレイナーと共同で作詞を手掛けているのだが、実は今作の影の主役は弟のジャスティンとみて間違い無いだろう。そう、彼が見事なアレンジセンスでリカバリーした名曲 “Rockin’ Around the Christmas Tree” は、追加された新曲のハイライトと言っても良いクオリティの高さだった。
他にも前作に収録された楽曲の大半でもメーガンとジャスティンの名がクレジットされており、その姿はまるでクリスマスは友人ではなく、家族と過ごすというアメリカの文化をアルバム全体で表現しているかの様だった。
そんな素晴らしいクリスマスアルバムとなった『A Very Trainor Christmas deluxe』。言わずもがな、これからの季節のBGMとして間違いない1枚である。
DJ YU-1