Release Date / 17 Aug. 2018
このグルーヴ感は本物か?と、言うのもテネシー州はナッシュビル出身の4ピース・バンド = ザ・ニュー・リスペクツがリリースしたデビューアルバム「Before The Sun Goes Down」から聴こえてくる小気味良いサウンドがクセになってしまい、耳から離れないのだ。うん、この素晴らしいグルーヴ感は良いとしてニュー・リスペクツ自体が聞き慣れない名前のバンドであるのだが、そもそも彼らはどんなアーティストなのだろうか?筆者をはじめ全くのノーマークだったリスナーも多い事だと思われるが、実は昨年の2017年3月にリリースしたデビューEP‘‘Here Comes Trouble’’の時点で、米Rolling Stone誌の「知っておくべき新人」に選出されるなど既に現地では注目のアーティストだったようだ。そして‘‘Here Comes Trouble’’でのデビューから約1年半が経過した今、いよいよ1枚目のスタジオ・アルバムとなる「Before The Sun Goes Down」の発表となった訳だが、これが先述した通りグルーヴ感が素晴らしいアルバムとなっている。少し乱暴な例えになるが今作からは、DJであるマーク・ロンソンが「Uptown Funk」で表現したサウンドを生音で奏でるような心地良さを感じるのだ。とはいえニュー・リスペクツが生音一辺倒のバンドかと言えばそうでもなく、今作の収録曲で言えば‘‘Trigger’’の後半で聴かせるタイトなスクラッチ、または‘‘Something To Believe In’’ではノートリアスB.I.Gが‘‘Hyphotize’’で使用したことでも知られるハーブ・アルパートの名曲‘‘Rise’’をさりげなくサンプリングしていたりと、スタジオミュージシャンとしての器用さも見えとれる。この繊細な構築力はニュー・リスペクツがドラムのダリウス・フィッツジェラルド以外は女性で構成されたバンドであるが故だろうか?いずれにせよ面白いアーティストがまた一組エントリーしてきたことに間違いは無い。是非ライブの様子も見てみたいグループだ。
(DJ YU-1)
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