Release Date / July 15 2015

期待の新星ディーバ現ると言ったところか。西海岸はロングビーチ出身のミッキー・テイラーのデビューアルバム「Hiigrade Vol. 2」がドロップされた。今作はアメリカでリリースされたミックステープ「Welcome To Hiigrade Vol.1」の続編にあたるが、日本では「HIgrade Vol.2」が事実上のデビュー作となる。彼女のバックアップにはケンドリック・ラマーやJ・コールのプロデュースで活躍中のウィリー・B。そしてエグゼクティブプロデューサーには経験豊富なデイ・ワンを迎え、万全な体制を整えてのデビューと相成った。

ローリン・ヒルやエリカ・バドゥの影響を受けているというミッキー・テイラーだが、今作の一曲目‘‘Intro The Reckoning’’の中でフージーズの名曲‘‘Fu-Gee-La”のフックを引用する等、随所でローリンへの敬愛ぶりが伺える。この演出は長年R&Bを聴き続けてきたファンの琴線にも触れそうだ。しかしながら、ミッキーが彼女達のフォロワーで留まること無く自分自身のオリジナリティーも持ち合わせているのは作品を聴けば一目瞭然。特にロングビーチ出身らしいレイドバックした空気感やレゲエも乗りこなす懐の深さはローリンやエリカ・バドゥ達とは一線を画す持ち味と言えるだろう。ドレイクやエイサップ・ロッキーの楽曲を独自の解釈でカバーするセンスまで兼ね備えた上にキャラも立っている。R&B豊作の2015年にまた良盤が一枚加わった。尚、日本盤のボーナストラックには東京とLAを拠点とする日本人プロデューサー、ブダモンクによる‘‘Gemini 2.0’’のリミックスが収録されている。こちらも要チェック！
（DJ YU-1）