Release Date / July 5th 2011
元レーベル・メイト(The Inc.)のアシャンティとデュエットした“Southside”が全米シングル・チャートで最高24位を記録。デビュー・シングルとしては、まずまずのスタートを切りアルバム自体も11位と期待一杯の新人R&Bシンガーと称された2004年。3年後の2007年に全米で2位を獲得したセカンド・アルバム「Street Love」を発表。収録曲からはLil Wayneをフィーチャーした“You”と“Get It Shawty”の2曲をヒット・チャートへ送り込んだ。Irv Gottiの権力に陰りが見え始めた2008年にはThe Inc. 最後となる作品「Lessons in Love」を3作目として放ち、アルバム・総合チャートへは7位に滑り込んだ。以降、若干のブランクを経てYoung Moneyへの参加もほのめかされたもの、最終的にはプロデューサー、Polow da DonのレーベルZone 4と契約し本作のリリースに至る。Polow自身、今作のほとんどの楽曲に携わっており、彼のレーベル内にはKeri HilsonやEster Deanといった有能な女性シンガー・ソングライターがPolowの右腕となっている。まだアンダーグラウンドだがRoscoe DashやRich Boyなど次のステージを狙う若手も抱え、非常に注目すべき集団とも言える。さて、2010年にわずかながらも沈黙を破り、活動を再スタート。リル・ウェイン率いるYoung Moneyのヒット曲“Bedrock”にフィーチャーされ、ロイドならではのスイートな個性が活き活きとした姿でR&Bシーンに戻ってきた。本作「King of Hearts」のシングル“Lay It Down”は、今から約1年前となる2010年夏にリリース。全米シングルス・チャート64位が最高でビック・ヒットには至っていないが、今までの彼に与えられた楽曲のマッチ度を考えるとR&B好きにはストレート直球勝負に出ているのがハッキリと伝わり、更にはセカンド・シングルの“Cupid”に関してもPolowとの相性の良さを直に感じるトラック。数字上に出ている実際の評価よりもはるかに素晴らしいというのは、個人的にDJ の現場で実証済。今回の作品で少しだけ不満を挙げるとすれば、ゲスト陣として参加したTrey Songz、Chris Brown、R.Kellyなどの男性シンガー達。果たして彼らが参加する意味がどこにあるのか、理解が難しいところ。
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