Leela James / My Soul

Release Date / May. 25 2010
My Soul
昨年09年3月にインディペンデント・レーベルより「Let’s Do It Again」をリリース。ビルボードのアルバムチャートでは84位と決して良いセールスではなかったが、内容は非常に素晴らしいものだった。05年のメジャーデビュー作(ワーナー)「A Change is Gonna Come」でさえ148位という結果だったのを考えれば、アメリカにおける彼女の評価は過小評価されすぎていると言いきれるが、現在27歳を迎えスタックスという名門レーベルからのリリースされた本作には沢山の願いと明日への希望が込められているよう…そんなアルバムに仕上がっている。デビュー作をリリースした時に私は某紙で彼女のことを「70年代の血を引き継ぐソウル・サバイバー」と表現したのを覚えているが、他に類を見ない実力派ソウルシンガーだけに、彼女に影響を受けて育つ次世代のアーティストのためにも、トップ40の逆風に負けないで欲しいと願うばかりだ。宮崎牛じゃないが、ソウルミュージックの種を絶やすことなく出生地であるアメリカに根付けることが出来るのは彼女のような存在のみができる技だ。さて本作からのシングル曲にはManhattans(マンハッタンズ)の「Then You Can Tell Me Goodbye」を大胆にもサンプリングした曲で、ペンを握っているのはLauyrn HillやAmy Winehouse を手掛けたグラミー作家、Gordon WilliamsそしてこちらもベテランAndrea Martin(Melanie Fiona、Leona Lewisなど)が手掛けた現代版のスイートソウル再現曲。ハイライトにはRaheem DeVaughn(ラヒーム・デヴォーン)とのデュエット曲でChucky Thompsonが手掛ける「Mr. Incredible Ms. Unforgetable」。彼女の声にこれ以上にない洗練されたサウンドで答えるのはフィリーのCarvin and Ivanコンビ。もちろん、監督権はLeela James自身でトータルにサウンドをコントロール、自らがベストと誇れる形に仕上げている。

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