DeRobert & the Half-Truths / Beg Me , Soul In a Digital World

Release Date / June 2015
Beg Me, Soul in a Digital World
DeRobert & the Half-Truths(ディロバート・アンド・ザ・ハーフトゥルース)なるバンドのニューアルバム「Beg Me , Soul In a Digital World」なんとも骨太なタイトル名である。アルバムの幕開けとなる表題曲‘‘Beg Me’’ではファンクネス満点のホーンとビートに対してラフに向かい合うボーカルを聴かせ、まるで60年代か70年代に活躍したバンドがリユニオンでもしたかのようだ。いやいや、
テネシー州を拠点とするDeRobert & the Half-Truthsは2008年に7インチEP‘‘Fallen’ In Debt”でデビューを果たした割と最近のバンドなのだ。(7インチってところが実に渋い)はっきり言ってノーマークだったが、このご時世にここまで直球なブラックミュージックを新譜で聴けるとは思わなかった。

今作を一通り聴いてみて最初は華のあるホーンの響きに耳を奪われたが、イントロから軽快なリズムで体を揺らせる‘‘The Joy’’や重厚なインストゥルメンタル‘‘Poor Man Work’’等の曲では聴き込むうちに小気味良いギターリフの魅力にも気付かされた。今作で見られるギターリフとベースラインありきのグルーヴ感はソウル / ファンクならではの味があるが、デジタルサウンド全盛期のミュージックシーンでは新鮮に聴こえるものだ。パソコン1台さえあればどんな曲でも作れる時代だからこそ、各パートの個性を活かした生音の良さが際立つ作品となったと言えるだろう。何回聴いてもどこを切り取ってもソウル臭さに満ち溢れたディスコ世代直撃のサウンドだが、自分の様なヒップホップ主体のDJにとっても非常に魅力的な作品で、‘‘Beg Me’’のブレイク(間奏)なんかは延々とループしたくなるくらいハマってしまった。なので個人的にはアナログレコードで2枚欲しいところである(笑)うーん・・・アナログ売っているかな?
(DJ YU-1)

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