Release Date / May 15 2017
あのインコグニートのボーカリストとして名を馳せる女性シンガー、メイザ・リークの通算13枚目の最新アルバムはカバー・アルバムだ。ここ最近ではオリジナル・アルバムのリリースが続いていたメイザだが、これまでもスティービー・ワンダーの‘‘Don’t You Worry ‘Bout A Thing’’のカバーをきっかけにインコグニート加入のきっかけを掴み、ソロとしても2006年発表の「Sweet Classic Soul」以降、カバー作品は積極的にリリースしてきた実績がある。そんな彼女の久々となるカバー・アルバムが今作「Love Is A Battlefield」なのだが、なかなかの聴きごたえに思わずニヤリとしてしまった。メイザ自身のフェイバリットソングを中心に構成された今作は、あのテヴィン・キャンベルにベビーフェイスが提供したクラシック‘‘Can We Talk’’や、アトランティック・スターの‘‘Am I Dreaming’’、オデッセイの‘‘Inside Out’’(個人的にオデッセイが今作のNo.1カバー!)、アイズリー・ブラザーズの‘‘Footstep In The Dark’’等を筆頭に70年代~90年代の名曲が満遍なく散りばめられている。そしてどのカバーもメイザらしいソウルフルな解釈で産まれ変わっているが、これは制作陣に迎えた盟友ヘヴィウェイツやジャズシーンに欠かせないキーボード奏者、クリス・デイビスによる仕事の賜物だろう。そんな今作の印象は‘‘大人の作業用BGM’’として完璧な一枚と言ったところか。この全く隙の無い、珠玉のカバー達の中でも特に異彩を放つのが、ジャスティン・ビーバーの‘‘As Long As You Love Me’’だ。今作中では当然新し目の曲で2012年のヒット曲だが、流石はメイザ姐さん。最近の曲も完全に自分色に染め上げております。お見事!!
(DJ YU-1)
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