Ginuwine / Elgin

Release Date / Feb. 15th 2011
Elgin
1996年のデビューから通産で7作目となる新作。2006年にメジャーのEpicを去り前作「A Man’s Thoughts」と本作「Elgin」はNotifi Records(現在ジョニーギルが在籍。セントルイスのインディーレーベル)からのリリースとなっている。しかし前作までは大々的にワーナーからの配給を得ていたもの、今回に至っては販促の弱さが痛手となり2月15日の発売デビュー週に19100枚のセールで全米アルバム・チャート30位止まり、2週目には84位にランクダウンしている。私個人的には長年に渡って彼の音楽を聴いているが、彼と言う人物像はいつもクオリティーの高い音楽を追求する人間で、エンターテインメント性の高さにこだわるアーティスト。今回も今までの作品と引けを取らないほどの出来で、売上げの差がメジャーかインディーズだけの違いで歴然と数字になってしまう事態は本人にとって悲劇である。さすがに40歳代を迎えたこともあり「オレのポニーにまたがれ・・・」のようなイケイケ感は去ることながら、中年男の色っぽさを前面に打ち出したヴォーカルは、全盛期よりも魅力溢れる姿へと変貌を遂げたと言える。アルバムからリリースした1stシングル“What Could Have Been”や2nd“Heaven”そして3rd“Frozen”共に素晴らしいラブソング。まず1stは本人とAttozioの共作でAttozioは自身もアーティストとしてラブソングを提供するプロデューサー。2ndは近年ラブソングを書かせたらナンバーワンと言っても過言ではないアーティストTankによる制作。自身もチャートを賑わせる現役R&Bアーティストだ。3rdはBryan Michael Cox(ブライアン・マイケル・コックス)が制作を担当。他にも注目される作品は長年のパートナーTimbalandが制作しTrinaをラップに迎えた“Batteries”は本作の中でも元気の良い部類の楽曲。Diane Warren (ダイアン・ウォーレン)は書き下ろした“Break”は彼女らしい器の大きさを物語るバラード曲。ひた向きに音楽へ身を捧げる彼の活動にいちファンとして大いに拍手を送りたくなる・・・そんなアルバム。

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