ソウルピーナッツ

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Huncho Jack / Jack Huncho

Release Date / Dec. 21 2017

昨年末から米ラップ・シングルチャートやダウンロード市場でホットな動きを見せていたラップユニット = ハンチョ・ジャック(Huncho Jack)。同ユニットにとってデビューアルバムとなるのが今作「Jack Huncho」だが、これが2018年に入ると、にわかに熱くなってきた。何を隠そうこのハンチョ・ジャックとは、あのトラヴィス・スコットとミーゴスのクエヴォによるラップデュオである。(それにしてもミーゴスの連中は昨年のブレイク以降、引っ張りだこですな)まぁ、旬な2人によるプロジェクトなんだから下手な仕事はしないだろうと安心して今作を聴いてみると、想像通りのサウンドに・・・いや、期待値よりも高い完成度のコラボ具合に思わずニヤリとしてしまった。そのコンビネーションを更に濃くするべく?ゲスト参加したのはクエヴォ以外のミーゴスの面々だ。まずオフセットがゲスト参加したシングルの‘‘Dubai Shit’’、テイクオフが参加した‘‘Eye 2 Eye’’、共にシングルチャートでTOP100入りと順調な滑り出し。いや、彼等はそれだけでは無く、今作収録の‘‘Modern Slavery’’、‘‘Black & Chinese’’、‘‘Huncho Jack’’、‘‘Motorcycle Patches’’、‘‘Saint’’を含む7曲同時のチャートインという離れ業を披露。流石に同一のアーティストでこれだけ重複するとTOP10入りするようなヒット曲に繋げるのは難しいが、それでも話題性は充分だろう。このミーゴス周辺の音作りで言えば昨年のメトロ・ブーミンの一連のスマッシュヒット連発を思い出すが、このサウス寄りのサウンドは今のシーンの旬な売り時か。やはり同系統のサウンドである今作「Huncho Jack, Jack Huncho」もアルバムチャートで初登場3位、ラップチャートに限れば一躍トップに躍り出た。あのミーゴスの「Culture」のヒットからちょうど1年が経過するが、まだまだ彼等の勢いに底は見えない。
(DJ YU-1)

Mila J / January 2018

Release Date / 5 Jan. 2018

シンガーの位置づけとしては実の妹のジュネイ・アイコに随分と差をつけられてしまった感のあるミラ・Jだが、先日に全6曲入りのEP「January 2018」を発表した。ミラ・Jと言えば約1年前となる昨年のバレンタインに全7曲入りのミックステープ「MilaULongTime」をリリース、更に2ヶ月後の4月には所属レーベルのモータウンを離れて新たなEP「Dopamine」を発表したばかり。これはかなりのハイペースで新曲をドロップし続けていることになるが、ミラは2013年のメジャーデビュー以降、なかなかフルアルバム発表の機会に恵まれていないのだからこの短期間に何枚もEPを小出しにするくらいなら纏めて1stアルバムにしてしまった方が有意義な気もする。ただ、昨年はレーベル移籍もあったりとミラ自身に不運が重なったことも否めない。それだけに今作「January 2018」をきっかけに念願のフルアルバム発表となるかどうか彼女のキャリアにとって正念場の1年になりそうだ・・・と思って今作を聴いてみると、飄々として良い具合に肩の力が抜けた曲達に驚かされてしまったではないか。この「January 2018」の収録曲がバラードばかりだからそう聴こえるだけかもしれないが、ミラ・Jというシンガーからは余裕のようなものさえ感じるのだ。なんと言っても収録曲の‘‘Happy New Year’’、‘‘Disclaimer’’、‘‘Missed Call’’なんかは新曲というよりかはスキット的な作りであり、むしろ今作から初のフルアルバムへの前哨戦というような気合いは感じられない。そして、もちろんこれは良い意味である。外野からしてみれば、妹のジュネイの方が売れていて不憫に見えがちなミラ・Jだが、案外本人は気にしてないないのでは?事実、彼女のことは生前のプリンスがフックアップしていたりと、アーティストとしてのポテンシャルは既に高いレベルにある。という事はきっかけ一つで大ブレイクするかもしれないが、このままマイペースな制作活動を続けている方が幸せそうに見えてしまうのだから評価に困る(笑)
(DJ YU-1)

Ruff Endz / Soul Brothers

Release Date 12 Jan 2018

かつては、その美メロのハーモニーでR&Bシーンを引っ掻き回したデュオも解散から15年あまりが経過した。それなのに彼等からはあまり古臭さを感じないのは、デビューが90年代ではなく2000年代だからだろうか?(この辺の時間軸は、あくまで個人的な感覚ですのであしからず 笑)という訳で2016年に再結成がアナウンスされてから少々待たされてはしまったが、R&Bデュオのラフ・エンズが約15年振りとなるスタジオ・アルバムを発表した。そのアルバムタイトルが「Soul Brothers」と直球なタイトルなら、また中身も当然のように直球勝負。自ら今作を《100% オーガニックのR&B》と評しているが、聴けば納得の仕上がりぶりだ。
まずラフ・エンズらしいヒップホップ・ソウルなトラックに乗る‘‘Scandal’’から幕を開ける今作は、一周聴いてみた感じでは‘‘Don’t Leave’’や‘‘Need Love’’(まさかのダンスホール調!!)のようなビートの強い曲が耳に残ったが、やはり二週目からは抜群のボーカルのハーモニーに耳を奪われた。特に収録曲の‘‘Million Words’’や‘‘Better Man’’、‘‘Why You Come’’等では、2人のブランクを感じるどころか、デイヴィッド・チャンスにダンテ・ジョーダンという異なる個性のボーカルの融合に思わず溜め息がこぼれてしまったくらいだ。これらを安易に《美メロ》なんて簡単な言葉で表現するのは若干気が引けるが、やはり2人が産み出すハーモニーが美しいメロディである事に変わりは無い。ただ、この「Soul Brothers」の先行シングルであるべきはずの一曲であり、ブラック・ライヴズ・マター運動に触発された問題作?の‘‘Time 4 Change’’が今作に収録されていないのは少し残念だった。同曲はミュージックビデオの攻めっぷりや曲自体のメッセージ性が強過ぎる為にあえてアルバムから外された可能性もあるが、この攻めの‘‘Time 4 Change’’を外したうえでも今作が充分にブラックミュージック濃度が濃い目の一枚になっているあたりは流石である。
(DJ YU-1)

2Pac / The Underground Railroad

Release Date / May 24 2017

あの2パックの自伝映画『All Eyez On Me』が何やら物議を醸しているらしい話を知ったのは、実は最近の事だ。これは全米では昨年6月に公開されたはずの『All Eyez On Me』の日本公開が、封切りから半年経過した昨年の12月29日とタイムラグがあった為だ。なので筆者はまだ作品を見てはいないのだが、なにやらUS本国ではガラケー時代に死んだはずの2パックが作中ではiPhoneを使っているのがフェイクだと叩かれているそうで・・・まぁ個人的には、その辺のディテールのいい加減さも最高にヒップホップしていて好きなのだが(笑)更に言えば文句を言われながらも映画自体の興行成績はすこぶる好調らしく、死後から何年経ってもヒップホップの中心に居座る2パックというラッパーは一体いつまでシーンを引っ掻き回すのだろうか?
と、ここまで前フリが長くなってしまったが、この『All Eyez On Me』の公開のタイミングに合わせたかのような面白いアルバムがリリースされた。それも2パックの未公開音源集だ。いや、まだ2パックに未公開曲があったのかと呆れるリスナーもいるかもしれないが、今作は今までの未公開音源とは趣向が違う。そう、今作の音源の出どころは2パック本人では無く2015年に死去したプロデューサーのデヴォン・エバンスからなのだ。この名前を聞いてピンと来た方は古参のヒップホップ・リスナーに違いないだろう。一般的に2パックのイメージといえば西海岸のギャングスタラップの第一人者で間違いないが、実は彼はニューヨーク出身でオールドスクールなスタイルのラッパーだったことは御存知だろうか?この2パックという稀代のソロMCがデビューする前に在籍していたグループこそがデジタル・アンダーグラウンドであり、同グループのプロデューサーがデヴォン・エバンスという訳だ。そしてデヴォンが2パックのソロデビュー前に録り貯めていた音源集が今作「The Underground Railroad」で、時期的にデジタル・アンダーグラウンドからソロへ移行する間の音源ということは80年代後半~90年あたりに収録した曲達ということになる。当然、今作は2パックのファンなら気になる作品に間違いないが、所謂2パックらしくない曲が多数あり、ウェッサイファンの間では賛否が分かれるのでは無いか?なんてったって冒頭一曲目の‘‘I Saw Ur Girl’’からして‘‘The Champ’’ネタのオールドスクール全開な幕開けである。確かにここまで露骨なオールドスクールは‘‘I Saw Ur Girl’’くらいのもので、後の2パックに繋がるような楽曲も収録されてはいる。しかし同一のアルバム内で、フロウやライムが80年代風味の曲と、晩年に近いスタイルの曲が混在しているのがどうしても気になってしまうのだ。そんな中で今作収録の最大の目玉は、あの2パック渾身の大ヒット曲‘‘Changes’’のプロトタイプだそうで・・・なるほど、確かにラップパートは‘‘Changes’’で間違いないが、トラックネタが有名な‘‘The way It Is’’使いではなくなっている。でもさ、本当に‘‘Changes’’のリリックってそんなに昔に書いたのかな?うーむ、なんか嘘くさいな(笑)いや、逆に言えば、このディテールのいい加減さも最高にヒップホップしているので、事の信憑性を問わなければ今作が聴いて面白い音源集なことは間違いない。
(DJ YU-1)


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