ソウルピーナッツ

おすすめCD 最新リリース情報more

21 Savage, Offset & Metro Boomin / Without Warning

Release Date / Oct. 31 2017

元々コラボ作品が乱立するヒップホップ・シーンでは珍しくない組み合わせかも知れない。しかしながら今作は全く予期せぬサプライズリリースだったので少し面食らってしまったリスナーも多いことだろう。筆者としてもありがちな旬なアーティスト同士のコラボアルバムかと思いきや、それぞれの作品が絶好調な2017年中にこんなボムをドロップしてくるとは思わなかったくらいだ。という訳で目下「Issa Album」が絶好調に売れているラッパーの21 サヴェージ、今年上半期にリリースした「Culture」によりブレイクを果たしたミーゴズからはオフセット、そしてシーン内外でヒットメイカーとしての地位を固めたメトロ・ブーミンの3者揃い踏みで制作したアルバム「Without Warning」が面白いことになっている。なんてったって21 サヴェージの「Issa Album」にいたっては現在進行形でチャートインしている最中でのリリースである。セールスの共喰いにならないかと、思わずいらぬ心配までしてしまったが、どうやら杞憂で終わりそうだ。と言うのも今作は21 サヴェージやミーゴズの各々のアルバムとは全くの別物だからだ。そう、この「Without Warning」の鍵を握るのはマイクを握るMC達では無くトラックメイカーのメトロ・ブーミンで間違い無い。グッチ・メインやフューチャーにドレイク等、名だたるラッパーから絶大な信頼を受ける売れっ子プロデューサーであるメトロは、実は今年の7月に自身のレーベルBoominati Worldwideを立ち上げたばかりだ。恐らくレーベル立ち上げから初のアルバム制作が今作になったのだろう。聴けば一発でメトロのビートと分かるトラックからは彼の仕事の充実ぶりが伺える。まずはアルバムから先行カットされたシングル‘‘Ghostface Killers’’からして無機質で殺伐としたメトロ印が全開。この手のトラックはサウスMCとの相性は抜群であるだけに、案の定 21 サヴェージとオフセットのイキイキとしたフロウが随所で楽しめた。ゲストではトラヴィス・スコットやミーゴズから盟友のクエボが援護射撃。ビルボードからはアルバムチャートにおいて今作の初登場4位という情報も入ってきたが、来年度のヒップホップ・シーンは再びサウスが熱く盛り上がるか?今後の勢力図を占う上でもメトロ・ブーミンのプロデューサーとしての手腕にも注視したい。
(DJ YU-1)

112 / Q Mike Slim Daron

Release Date / Oct. 27 2017

グループとしてはおよそ12年ぶりのスタジオアルバムとなる。そもそも彼等の解散理由は身内同士の金銭トラブルだったことからもリユニオンは絶対に無いものだと思っていた。が、一転してまさかまさかの完全復活!確かに2010年頃から彼等のリユニオンの噂は絶えなかったがイマイチ信用出来ず、それどころか何を今さら再結成しても・・・と思いつつも、かつて一世を風靡した美メロを聴けば「やっぱり112は良いね!」なんて思うのだからオーディエンスとは勝手な生き物である(笑)という事で、かの名門レーベルBad BoyのR&B部門で看板を張っていた112が再結成。本当に久しぶりのニュー・アルバム「Q Mike Slim Daron」では相変わらずの絶妙なハーモニーを聴かせてくれた。
まぁ何と言っても彼等の再結成の後押しとなったのは、かつて所属したBad Boy Recordsの存在で間違い無いだろう。そう、これまでも水面下で再結成ライブを敢行しつつも中々波には乗れなかった112だったが、昨年にBad Boy Recordsの設立20周年を記念したライブ『Bad Boy Family Reunion』で4人揃ってパフォームした事により一気にリユニオン熱が過熱。ライブから年が明けた今年の7月に復活の狼煙となるシングル‘‘Strawberry’’を発表すると「Q Mike Slim Daron」のリリースに向けてレコーディングの日々を送ることになる。やはり90年代~2000年代初頭のブラックミュージックにBad Boyの存在は欠かせないと言うことだろうか、当時のリスナーには涙モノのアルバムに仕上がっている。そんな今作は、まさに112の全盛期にしのぎを削ったR&Bグループのジャギド・エッジとの共演となる‘‘Both Of Us’’が聴けたり、Bad Boyではレーベルメイトとなるフェイス・エヴァンスがインタールードでゲスト参加するわ、そしてアルバム全編に渡り112の4人の美しいハモりが聴けたりと内容もてんこ盛り。久しぶりのグループでのレコーディングでの気合いの入りようがこちらまで伝わる力作である。思わず気合いが入り過ぎて?記念すべき再結成シングルであるはずの‘‘Strawberry’’がアルバムの選曲から外れるくらいだ。あえて一言で表すとボーカルグループの教科書。
(DJ YU-1)

Fantasia / Christmas After Midnight

Release Date / OCT. 5 2017

第3代目アメリカン・アイドル優勝者にして、波瀾万丈の半生やサクセス・ストーリーも良く知られる不屈のディーヴァことファンテイジアが自身初となるクリスマス・アルバム「Christmas After Midnight」をリリースした。今作はファンテイジアの祖母の誕生日がクリスマスである事がきっかけとなりクリスマス・ソングのカバー集という形で制作されたそうだが、それよりもっと注目したいのはクリスマスの名曲達をリメイクしたサウンド・プロダクションの中身だ。そのプロダクションの重要なキーワードは”ブロードウェイ”と”ジャズ”である事は今作を聴けばお判りいただけるだろう。まず「Christmas After Midnight」のサウンド・プロダクションのジャズっぷりの伏線は、ファンテイジアが所属していたRCA Recordsへの不信感をきっかけとしたレーベル移籍では無いかと思う。まだRCAに所属していた時期にリリースした前作「The Definition Of…」では、TLCのラストアルバムでも辣腕を振るったベテラン・プロデューサーのロン・フェアとタッグを組み、ファンテイジアの今後のサウンドの方向性を示す事に成功した一方、自身の作品の内容へ過度に干渉してくるRCA Recordsとの関係性の悪さも露呈してしまったファンテイジア。それが原因か今年に入ってRCAとの契約を解除すると、新たにディールを結んだレーベルがジャズの名門Concord Music Groupという訳だ。そして今回のレーベル移籍を果たした後に再びロン・フェアとタッグを組むことになるのだが、そこで完成させた今作「Christmas After Midnight」ではレーベルに左右されない本当の自分自身のサウンドを存分に披露。その作りたかったサウンドこそがファンテイジアが依然にゲスト出演したブロードウェイ・ミュージカルの『After Midnight』をオマージュしたジャズアルバムだそうで、これは前作からロン・フェアと共に温めていたプランだとか。うーん、レーベル移籍までして実現させるとは何たる執念か(笑)いやいや、そこまでする価値のあるアルバムになっているのだから恐れいる。ダニー・ハサウェイの‘‘This Christmas’’やジャクソン5の‘‘Give Love On Christmas Day’’といったクリスマス定番の名曲を大人びたジャズにリメイクしたロン・フェアの手腕もさることながら、それぞれの曲達を水を得た魚のように乗りこなすファンテイジアも見事。確かにこのタッグはオリジナル・アルバムでも聴いてみたくなるものがある。ともあれこの季節にピッタリなクリスマス・アルバムを聴きながら次回のオリジナル作品を待っていようじゃないか。
(DJ YU-1)

Demi Lovato / Tell Me Love Me

Release Date / Sep. 29 2017

いくら洋楽に疎い人でもデミ・ロヴァートの事は、ディズニー映画『アナと雪の女王』のアメリカ版エンディングテーマを担当したシンガーと説明すればお判り頂けるだろうか?そんな彼女は本国アメリカで人気絶頂にあるテイラー・スウィフトとの熱いビーフでエンタメ業界を大いに騒つかせている。いや、業界内では‘‘テイラー・スウィフト軍団’’と揶揄される程の一大派閥を持つテイラーを相手にビーフを仕掛けたとあっては、いくらデミ・ロヴァートと言えども流石に分が悪く、昨年はデミ自身に批判が集まる一年だったように思う。そう、昨年までは・・・
今年に入ると反撃とばかりに自身を取り巻く環境や、ヘイター達を跳ね返すような強烈な一曲をリリースし、ジワジワとシングル・チャートを駆け上がっているのだからエンターテイメントは面白い。‘‘Sorry Not Sorry’’という反骨心丸出しのタイトルを付けられたシングルは、周囲の人から嫌われている人を勇気づけるアンセムという事だそうだが、自分自身を奮い立たせる意味も当然込められているのだろう。たしかに同曲のミュージックビデオではジェイミー・フォックスやウィズ・カリファ、パリス・ヒルトンらが参加し、話題になったことも売上の後押しになった事に間違いはない。それでも‘‘Sorry Not Sorry’’はビルボードHOT 100内で10週以上に渡りチャートに食い込むと一気に50位台からトップ10内へ上昇。同時期にテイラーの‘‘Look What You Made Me Do’’の方がバカ売れした事は皮肉な結果だが、昨年には活動休止まで考える程追い詰められたデミにとって今回のヒットは快心の出来事だったろう。更に立て続けにリリースしたシングル‘‘Tell Me Love Me’’では一転して繊細なリリックを聴かせたかと思えば同名タイトルとなるスタジオ・アルバム「Tell Me Love Me」を発表したデミ・ロヴァート。R&Bから強い影響を受けて制作されたというニューアルバムは女優としての一面を持つ彼女の表現力が随所に見てとれる。アルバムに収録された‘‘Cry Baby’’のようなバラードから‘‘Sexy Dirty Love’’のようなアッパーチューンまで歌いこなす姿からはデビュー当時のアイドルシンガーだった頃の面影は無く、一流の歌い手がドロップしたアルバムといった印象。最新のアルバムチャートでも初登場3位と、どうやら今年のデミは上り調子のようだ。今作は彼女の歌声を‘‘アナ雪’’でしか聴いた事の無いライト層が聴いても充分楽しめるのでは?
(DJ YU-1)


Soulpnuts Productions とは??

What's going on

our_djs

トラックステージ