Wiz Khalifa / Rolling Papers 2

Release Date / 13 July 2018

次世代のMCの中でも有望株の筆頭だと思っていたウィズ・カリファが既に三十路を迎えているとは・・・彼に対してはずっと若手のイメージを持っていたけれど、当然ながらそれなりのキャリアを歩んでいたりして、少々見くびっておりました(笑)とはいえ日本のリスナーにとっても知名度は抜群のウィズ・カリファ。それは何と言っても自身最大の出世作となった‘‘See You Again’’の大ヒットがあるからに他ならない。そう、確かに‘‘See You Again’’は日本でもファンが多い事で知られる映画ワイルドスピードシリーズの『ワイルドスピード SKY MISSION』の主題歌に抜擢された事や、人気絶頂にあったポップシンガー = チャーリー・プースによるキャッチーなフックがハマった事もあり、大衆ウケするには充分な背景があった。だが、それらを考慮しても同曲は全米チャートにて通算12週で1位を獲得し、更には〈2015年内において全世界で最も売れたシングル〉に輝くなど、およそ計り知れない大きさのインパクトを残したのだから侮れない。そして筆者としては、ウィズ・カリファを‘‘See You Again’’のメロウなイメージでしか知らないライト層のリスナーにこそ、彼にとって通算2枚目のスタジオアルバムとなる今作「Rolling Papers 2」を是非聴いてもらいたいのだ。そもそもウィズ・カリファが今作の発表をアナウンスした日付が今年の4月20日なのだが、この意味がおわかり頂けるだろうか?要するに北中米の各地が煙に包まれることで知られる4月20日(マリファナデー)に「Rolling Papers 2」(巻紙)のリリースを発表するくらいヤバめなMCがウィズ・カリファなのである。むしろ‘‘See You Again’’で魅せたメロウなラップは彼の内面の一部分に過ぎず、今作で魅せたハードコアなラップの方が本質なのではないか?例えば今作収録の‘‘Blue Hunnids’’、‘‘Goin Hard’’に‘‘Fr Fr’’、またはグッチ・メインをゲストに迎えた‘‘Real Rich’’あたりの殺伐でヒリヒリとしたトラックに乗るタイトなライムはストリート育ちのラッパー特有のフレイヴァで、‘‘See You Again’’でのポップな姿とはまた一味違うことは一目瞭然である。一体どちらの方のスタイルが好みかは聴き手により意見の分かれるところだろうが、個人的には「Rolling Papers 2」をきっかけにウィズ・カリファのリリシストとしての評価がグッと上がるのではないかと見ている。うん・・・どうやら2018年はヒップホップ大豊作の1年になりそうである。
(DJ YU-1)

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