Trey Songz / Passion, Pain, Pleasure

Release Date / Sep. 14th 2010
パッション、ペイン&プレジャー(初回限定スペシャル・プライス)
昨年リリースしたサードアルバム「Ready」は彼のキャリアを次のステップへ押し上げ、これまでの成果が実りになった作品。全米アルバムチャートでは3位に留まったが、シングル単位で考えると、4曲がチャートインを果たし、“Say Aah”に至ってはシングル総合で9位を獲得。ラジオでのヘヴィローテーション状況については、各誌全く評価がされていないが、実際には7曲がクラブやラジオ等で異常なまでに取り上げられていることは紛れもない事実。今まさにR&B界の最高峰に君臨している王者がこの速さで4作目をリリースすることには多少の戸惑いが残るが(王者になったからこそ、より良い制作に時間をかけて欲しいので)要は本作「Passion, Pain, Pleasure」の内容が素晴らしければ全てはOKということ、早速本題の中身を開けてみた。まず驚かされるのは、明らかに時代に先立った【ソウルフルさ】を確立したこと。70年代のモノマネではなく90年代のセクシュアルさだけではない。アッシャーがR&B界のトレンドセッターだとしたら、トレイソングスはスタイリストと言えるだろう。2つ目に驚かされる点は楽曲の素晴らしさ。印象的には前作よりも更に歌を磨き、メロディーラインを際立たせた作品が多い。前作がクラブ寄りに走った作品が多かっただけに、聞かせるトラックの数々に良い意味で期待を裏切ってくれたようだ。ここから何曲のヒットが飛ばせるかは今後のプロモーション次第だが、既にDJには重宝されているNicki Minajフィーチャリング“Bottoms Up”はここぞと盛り上げたい時のキラーチューン。ゲストは少なくDrakeがその他1曲でクレジットがあるのみ。制作にはTroy TaylorをメインにMario Winans、Eric Hudson等、メロディーメーカーが仕掛け役となっている。

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