ソウルピーナッツ

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Meshell Ndegeocello / Ventriloquism

18年03月28日

Release Date / Mar. 16 2018

元々〔Ventriloquism: A Night of Covers〕と題したカバー曲のみを披露するライブを行っているミシェル・ンデゲオチェロなのだから彼女のニューシットがカバー・アルバムになる事はそんなに驚く事では無かった。ただ、彼女のアーティストとしての引き出しの多さには非常に驚かされてしまったが。そんなカバー・アルバムのタイトルは自身のカバー・ライブから引用した「Ventriloquism」。ミシェル・ンデゲオチェロ名義のアルバムとしては前作「Comet, Come To Me」から約4年ぶりとなる一枚だ。今作はカバー・アルバムなのだから、当然過去の名曲達をミシェル流の解釈でアレンジしたものなのだが、まるで新作のオリジナル・アルバムを聴いているのかと錯覚するほど作品になっている。流石にどの曲もメロディラインを聴けばカバー曲だと分かるが、イントロを何小節か聴いたくらいではとても原曲が何か分からない。このアレンジっぷりはもはやリミックス・アルバムとして聴いても楽しめる領域だ(笑)そんなミシェル流の解釈で料理された曲達はというと、プリンスの‘‘Sometimes It Snows In April’’、TLCの‘‘Waterfalls’’、ジャネット・ジャクソンの‘‘Funny How Time Flies (When You’re Having Fun)’’、シャーデーの‘‘Smooth Operator’’、フォース・MDズの‘‘Tender Love’’など、名曲揃いの全11曲。中でも個人的に度肝を抜かれたのが、ジョージ・クリントンの‘‘Atomic Dog’’だ。この曲はサビがなかなか始まらない為に本当に曲の後半まで何のカバーか分からなかった!‘‘Atomic Dog’’は割と原曲もクレイジーなのだが、ミシェル・ンデゲオチェロの手により全く別のベクトルでクレイジーな曲に生まれ変わっているので、是非オリジナルと聴き比べてもらいたい。
まぁ、どちらかというと玄人向けな趣きのある今作「Ventriloquism」だが、これはジャズ、ソウル、ファンク、ダブなど、あらゆるジャンルに精通しながらもオリジナリティを確立したミシェル・ンデゲオチェロというアーティストが文字通り自分勝手にレコーディング出来たからこそ産まれた一枚なのでは?今作のプレスリリースや本人のインタビューを読めば分かると思うが、彼女の過去のオリジナルソングよりも今回のカバーを聴いた方がミシェルの才能を楽しめるとさえ思える。カバー・アルバムとしては稀有な例だが、作品としては大変面白い。
(DJ YU-1)

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