Adam Lambert / The Original High

Release Date / June 12 2015
The Original High
日本のファンの間では、2014年のサマーソニックでクィーンのボーカリストとして来日したインパクトが強いだろうか。日本のメディアではフレディ・マーキュリー二世かのような扱われ方をする事が多いアダム・ランバートだが、ソロシンガーとしても押しも押されぬPOPスターである。人気オーディション番組の出身、同性愛者であることのカミングアウト、そしてクィーンの新ボーカリストと話題に事欠かないアダム・ランバートだが、シンガーとしての実力は折り紙つき。ワーナー移籍後の第一弾である今作「The Original High」では彼の歌唱力、表現力の凄みを存分に堪能することが出来る。

まず、アルバムからシングルカットされた‘‘Ghost Town’’は、自身の心の孤独を表現したネガティヴな内容のリリックとなっているのだが、曲調自体は歌詞とは対象的にダンサブルなトラックになっている。この対比が絶妙で私自身、早くもヘビロテ中である。尚‘‘Ghost Town’’のミュージック・ビデオはHIP HOPのMVシーンでは大御所クラスのハイプ・ウィリアムズが監督を務めた事でも話題となった。他にも魅力的な曲が多数収録されているが、個人的には堅いビートが印象的な‘‘Evil In The Night’’がフェイバリット。DJ的にも使い勝手が良さそうな楽曲である。しかし、今作中でアダムの歌唱力の真骨頂を味わえるのは‘‘Underground’’では無かろうか?余計な小細工なんて野暮な事はせず、美声という自身最大の武器で聴くものを引き込んでしまう力強さを感じた。今度は是非ともソロアーティストとして来日して日本のファンの前で大暴れして欲しいものである。いや、クィーンのボーカリストとしての魅力も捨てがたいけどね。
(DJ YU-1)

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