Jill Scott / The Light of The Sun

Release Date / June 21st 2011
ザ・ライト・オブ・ザ・サン
2000年から2007年まで続いたHidden Beachレコードでの「Words and Sounds」シリーズ3作は終了となり、本作からは新たにワーナーブラザーズより活動を再開、09年に出産を経験し育児に大忙しの最中に制作されたアルバム。ファンへの期待に応えようとアーティストとしての創作意欲も充分に伝わる力作となった。2011年7月末からは1カ月に渡り本作に向けた国内ツアー“Block Party Tour”も開始。ホストにDoug E. Fresh、前座にAnthony HamiltonとMint Condition、そしてDJにDJ Jazzy Jeffを迎えるという現在のソウル・ミュージックを愛するファンにはヨダレが止まらないほどのメンバーを率いる。アルバムからのシングルは4月26日解禁された“So in Love”フィーチャリングにアンソニー・ハミルトンを迎え、ジルが最も得意とするミドル・テンポのソウル・ナンバーをデュエット。全米R&B / Hip Hopチャートにて2011年6月現在の最高位11位を記録。現在ミュージック・ビデオで公開されている収録曲“Shame”にはBlack Thought、Peedi Crack、Yameen Allworld、Meek Millzなどの取り巻きがゲスト出演。巨体3人組の女性バックボーカル“The A Group”とラッパーのEVEも久々に登場し、90年代初期のヒップホップを思い起こすようなダンスの描写が印象的だ。このオールドスクールっぽさに関しては、恐らくスタジオで即興的に行われた“All Cried Out Redux”を聞いてもわかるように、ゲスト出演している80年代アーティストDoug E. Freshの元祖ビートボックスが全てを象徴している。1972年生まれの彼女が10代の時に聞いて育った音楽の影響がアルバムのあちらこちらに垣間見られる。アルバムの制作には往年のソウルアーティストとして知られるLeroy Hutsonの息子、JR Hutsonがトータル的に作品を手掛け、他にもWarryn Campbellが1曲で、フィリーソウルと言えばこのチーム“Dre & Vidal”もオープニングで1曲を担当している。勿論、本作では彼女が一番のプロデューサーであり、素晴らしい歌唱力でグイグイと彼女の世界に引きづり込まれる。

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